新型コロナウイルスの感染拡大により、不要不急の外出をやめるよう呼びかけられて以来、運動不足に陥っている人も少なくないだろう。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、毎日続けられるエクササイズを紹介する。
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介護保険を利用している人の要介護状態になった理由の3分の1は、筋肉や骨など運動器の障害である。いくつになっても動ける体をつくるには、日ごろから運動を続けていることが大切だ。
けれど、コロナの自粛生活で、運動不足になる人が多い。これではいけないとジョギングやウォーキングに励む人と、以前にもまして運動不足に陥っている人の二極分化が進んでいるように思う。
家や職場、町中をジムにすべし
自宅の書斎は2階にあるのだが、仕事がひと区切りするたびに階段を下りて、庭で体を伸ばしたりしている。階段の上りは、心肺機能の強化に役立つ。筋力のアップには、下りのほうがいい。かかと落としに近い運動なので、骨の強化にもなる。職場や駅の階段などでも、ぜひやってみてほしい。
職場では、トイレ休憩をうまく利用したい。尿意がなくても、1時間に1回程度トイレまで歩いて、手を洗って戻ってくる。感染予防にもいい。1時間に2~3分間、軽く運動すると健康によく、仕事の効率も上がるので習慣にしたい。