国内

承認欲求の強い、かまってちゃんクレーマー その対処法は?

“かまって”タイプのクレーマーにはどう対処するべき?(イラスト/尾代ゆうこ)

 コロナ禍のストレスの影響か、サービス業の現場では急に怒り出す客が増えているという。こういった客にはどう対処するのが正解なのか? 実例をあげたうえで、専門家にアドバイスをしてもらった。

 * * *
 家電メーカーのコールセンターで電話対応をしています。ある日、高齢らしき男性から、

「カメラのレンズを覆うカバーが閉まりにくい。どういう設計をしているんだ?」

 と、怒りの電話をいただきました。彼の“もっとこうすべきだ”という説明は専門用語交じりで難解。とても私には理解できませんでした。どうやらその男性は、別の家電メーカーで長年勤務していたらしいのです。そのときは、とにかく平謝りをしてなんとか怒りを収めていただいたのですが、その後毎日、同じ時間にクレームの電話をかけてくるようになりました。

「私にはわかりかねます」などと答えようものなら、「自分の会社の製品なのに、そんなことも知らないのか!」と、怒鳴られる始末。見かねた上司が、

「製品に問題があるのではなくて、自分がまだ社会の役に立っていると実感したいタイプなのね。まずは話をしっかり聞いてあげましょうか」

 とアドバイスをくれました。

 そこで次からは、「それは気づきませんでした」「勉強になりました」「教えていただきありがとうございます」と、彼の意見を受け止めた上で対応をしたところ、男性の態度が一変。

「わかればいいんだよ」と満足され、それからはクレーム電話がなくなりました。

●専門家の解説「定年退職後の男性に多い知識ひけらかし型」

「存在価値を認めてほしいがために、損害を被っていなくても気に入らないことに物申すタイプです。実例の対応もお見事ですが、すぐに答えられないことは『上席者に報告して連絡します』と伝えるのもおすすめ」(ネガポジ代表の益田麻実さん)

【プロフィール】
益田麻実さん/ネガポジ代表。大手旅行代理店の顧客相談室にて年間4万件ものクレームに対応。現在は、クレーム対応コンサルタント。

取材・文/村瀬真紀

※女性セブン2020年10月29日号

関連記事

トピックス

俳優の竹内涼真(左)の妹でタレントのたけうちほのか(右、どちらもHPより)
《竹内涼真の妹》たけうちほのか、バツイチ人気芸人との交際で激減していた「バラエティー出演」“彼氏トークNG”になった切実な理由
NEWSポストセブン
『岡田ゆい』名義で活動し脱税していた長嶋未久氏(Instagramより)
《あられもない姿で2億円荒稼ぎ》脱税で刑事告発された40歳女性コスプレイヤーは“過激配信のパイオニア” 大人向けグッズも使って連日配信
NEWSポストセブン
ご公務と日本赤十字社での仕事を両立されている愛子さま(2024年10月、東京・港区。撮影/JMPA)
愛子さまの新側近は外務省から出向した「国連とのパイプ役」 国連が皇室典範改正を勧告したタイミングで起用、不安解消のサポート役への期待
女性セブン
11月14日に弁護士を通じて勝田州彦・容疑者の最新の肉声を入手した
《公文教室の前で女児を物色した》岡山・兵庫連続女児刺殺犯「勝田州彦」が犯行当日の手口を詳細に告白【“獄中肉声”を独占入手】
週刊ポスト
チョン・ヘイン(左)と坂口健太郎(右)(写真/Getty Images)
【韓国スターの招聘に失敗】チョン・ヘインがTBS大作ドラマへの出演を辞退、企画自体が暗礁に乗り上げる危機 W主演内定の坂口健太郎も困惑
女性セブン
第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン