柴門ふみさんが「母のよろめき」を通し、「夫との関係」「子育てと子離れ」など“家族の在り方”を描いた本誌・女性セブンの連載マンガ『恋する母たち』がドラマ化された(TBS系、10月23日スタート・毎週金曜22時~)。脚本を担当したのは『セカンドバージン』(NHK)『大恋愛』(TBS系)など数々の大ヒット恋愛ドラマを世に送り出した大石静さん。漫画界とドラマ界の第一線を走り続ける2人が、タッグを組んだドラマ化の裏側から女の生き方まで語り尽くした!
柴門ふみ(以下、柴門):大石さんと出会ったのは、ドラマ『柴門ふみの恋愛論』(1991年、TBS系)の脚本を書いてくださったときでしたね。その次が、1993年の『家族の食卓』(フジテレビ系)。雑誌の対談でお目にかかることはあってもゆっくりお話するのは久しぶり! 今回大石さんが脚本を書いてくださる『恋する母たち』は、原作の連載が始まった頃から、ドラマ化するならぜひ大石さんにお願いしたいと思っていました。
大石静(以下、大石):ホントですか! 脚本を打診されたのは2年ほど前だったかしら。当時出版されていた1、2巻を一気に読ませていただいて、やっぱり柴門さんはマスをつかむセンスがあると思いました。私が不倫を描くと特殊な方向に行っちゃうけれど、多くの人々が共感する作品になってると。原作からドラマの脚本を作るのって、原作が好きでないとできないので、実は私、あまりお引き受けしないんです。でも今回は面白いからぜひやらせていただきたいと思いました。
柴門:大石さんのドラマに出てくる男性は、かっこよくて惚れてしまう(笑い)。『ガラスの家』(2013年、NHK)を見て、出演されていた斎藤工さんの大ファンになりました。2018年の『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)も大好きです。戸田恵梨香さんの相手役だったムロツヨシさんが素敵で、ドハマりしましたよ。脚本を引き受けてくださって、ありがとうございます。
大石:こちらこそ光栄です。そういえば、正式に『恋する母たち』(以下、『恋母』)をお引き受けするとお返事したのは、『大恋愛』の最終ロケの日でした。猛烈に寒い日で、千葉の浜辺で俳優さんがセリフを言えないくらい凍えていて。今回の『恋母』はいまをときめく3人の女優さんが、それぞれとてもいい演技をしてくださっています。