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黄色は景観に合わない…と指摘 都バスの「車体変更事件」

68年に登場したアイボリーと青のデザイン。「発展した街の色との調和」を考慮

1968年に登場したアイボリーと青のデザイン。「発展した街の色との調和」を考慮

 東京都内を走るグリーンの都営バスは、1918年の開業以降、何度かカラーリングの変更が行なわれて、現在のカラーリングに至っている。

 1968年には、アイボリー地に青帯のデザインの車体が登場した。このカラーリングは「発展した街の色と調和」を考慮したものだという。

 そして、最も大きな変更だったのが高度経済成長期からバブル期への端境期だった1981年、アイボリーから、黄色地に赤帯の塗装色へのリニューアルだった。目的は渋滞が社会問題化するなかで、事故防止のPRやバスの利用を促進するためだった。従来のカラーは目立たず、バスが来ても気づかないとの声を受け、視認性の高い配色を導入したのだ。

 ところが、「見やすい」との評価があった一方、色彩の専門家たちは車体だけを目立たせるのではなく、「都市景観全体の調和を考えるべき」と指摘。見直しを迫った。

 東京都交通局は同年にバス色彩懇談会を発足させ、都民アンケートを実施。その結果、1982年に今日の都バスの前身となるグリーンを基調としたカラーリングの施されたバスが誕生した。

※週刊ポスト2020年10月30日号

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