芸能

萬田久子 30年変えない留守電メッセージに凝縮される人生観

還暦を過ぎても美貌は健在

 都内の某旅館で行われていたドラマのロケ。撮影後、私服に着替えて現れたのは、ブラウンの細身のワンピースとレオパード柄のハットを完璧に着こなした女優の萬田久子(62才)。還暦を過ぎたいま、ますます魅力的で、隙のない美貌に息をのむ。

 事実婚を貫いたパートナーである実業家の佐々木力さん(享年60)が、2011年にスキルス性胃がんで他界してからもうすぐ10年。最愛の人との別れを経験し、自分らしく生きられるまでにはどんな道のりがあったのか。

「いま思うと、彼が亡くなったことで放心状態になってしまわないよう、積極的に新しい出会いを求めました。自分を奮い立たせるため無意識のうちにアンテナを張って、人から誘われるままに茶道をしたりジムに行ったり。ジムのいいところは、体を動かすだけでなく、若い世代のジム仲間からとてもエネルギーがもらえるんです。心身ともに鍛えられますよ」(萬田・以下同)

 佐々木さんの死後に始めた挑戦の1つがマラソンだ。最初は300mしか走ることができなかったが、大好きなお酒を断って特訓し、59才でホノルルマラソンに出場した。

「私は19才でミス・ユニバース日本代表になり、29才で出産、39才で初舞台を踏み、49才で事務所から独立した。59才は四国八十八か所めぐりや、インドへ行ってヨガを勉強しようかなとか、いろいろ考えた末にホノルルマラソンに挑戦しました。

 まさか自分が断酒できるなんて思わなかったけど、人間はいくつになっても変われるのよね。もちろん、いまでもお酒は好きですし、朝からシャンパンで“カンパ~イ”することもあるけど、昔よりも自分の体を愛おしんで、大切にするようになりました」

 毎朝の日課は、仏壇に手を合わせること。仏前に佐々木さんが好きだったバニラアーモンドコーヒーを供え、「暗記してしまった」という般若心経を唱えて、最後に彼が使っていた香水をひと吹きする「儀式」を欠かさない。最愛の人の存在を一日も忘れたことがない一方で、ひとりでの生活に悲観することはないと話す。

「いまは食べることと飲むこと、友達と話すことが楽しくて、『しんどい』と思うことはないですね。“幸せを感じる”ということを、最近は特に意識して大切にしています。フルマラソンのゴールが近づいたときも、苦労ではなく、みんなで駒沢公園を走って練習したことが頭に浮かんできて終わってしまうのが寂しかった。ゴール前でUターンしようかなと思ったほどです(笑い)」

 パーティーや海外旅行など、華やかな場所へアクティブに活動するイメージがある萬田だが、どんな状況でも「ときめき」を見つけることを欠かさない。自粛期間中には、意外な“出会い”に没頭していたと話す。

関連キーワード

関連記事

トピックス

同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
入場するとすぐに大屋根リングが(時事通信フォト)
興味がない自分が「万博に行ってきた!」という話にどう反応するか
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン