10月の日本の朝を、“新人俳優”が涙で濡らした。シンガーソングライター森山直太朗(44才)が、14日のNHK朝の連続テレビ小説『エール』第88話で、壮絶に散った。
同作で、主人公・古山裕一(窪田正孝=32才)の小学校時代の恩師・藤堂先生を演じてきた森山。裕一が人気作曲家に育った太平洋戦争時に、ビルマ(現ミャンマー)に出兵。戦地を慰問した裕一と感動の再会を果たすも、その目の前で銃弾に倒れるという回だった。
あるNHK関係者は「この回では、GReeeeNの主題歌『星影のエール』は流されず、ジャングルの戦地で、藤堂先生が裕一作曲の『ビルマ派遣軍の歌』を歌うシーンで幕を開けました。その十数分後に先生が教え子の腕の中で戦死という、朝ドラ史上最も過酷な放送回となりました」と解説した。
59年間で通算102作品の朝ドラ史上、ここまで戦争シーンをリアルに描写したのは初めて。チーフ演出の吉田照幸監督(50才)は、スポーツニッポンの取材に「朝の食卓に届けるドラマなので、戦場をどこまで描くかについては躊躇や迷いもありました。覚悟を持ってやりました」と説明した。
結果、放送終了直後からSNS上では「#エール」と「#藤堂先生」がトレンド入り。「朝から号泣」「今から仕事なのに目が腫れてヤバイ」「つらすぎて絶句した」「戦争は絶対あかん!」と、滝のようにコメントが流れた。「藤堂先生ロス」とその悲劇的な結末に、日本中が揺れた朝となった。