芸能

女優・森七菜の逸材ぶりに絶賛の声「10代のリアリズム体現」

連ドラ初主演に注目が集まる(時事通信フォト)

 放送中のドラマ『この恋あたためますか』(TBS系、毎週火曜22時〜)が好評だ。同作は、夢破れたコンビニのアルバイト店員と、業界最下位のコンビニチェーン社長の恋物語。ラブコメの王道を行く味わいで、同じTBS火曜ドラマ枠で今年1月期に放送されたヒットドラマ『恋はつづくよどこまでも』を思い出す視聴者も多いようだ。Twitter上では、「『恋つづ』並に『恋あた』もキュンキュンする」といった声が上がっている。

 コンビニチェーン社長役の中村倫也の相手役としてヒロインに抜てきされたのは、弱冠19歳の森七菜。本作をきっかけに彼女を知った視聴者も多いようだが、かねてより“女優・森七菜”を知る人間にとっては、今回の連ドラ初主演は「ようやくか」と感じる出来事かもしれない。

 森は、デビュー間もない15歳のとき、『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』などの映画作品で知られる鬼才・園子温監督のオリジナルドラマ『東京ヴァンパイアホテル』(Amazonプライム・ビデオ)への出演を果たしている。園監督といえば、満島ひかり、二階堂ふみ、真野恵里菜といった女優たちを見出したことで有名だ。もしかすると目ざとい映画ファンは、その時点で森七菜という存在に気付いていたかもしれない。

 彼女の名前が一躍世間に広まったのは、なんといっても2019年に公開された新海誠監督の『天気の子』だろう。2000人以上が応募したオーディションを経て、見事、ヒロイン・天野陽菜役の声優の座をつかんだ。新海監督は、同映画の制作発表会見で、「年齢や立ち振る舞いも含めて、陽菜だと思いました。それに、どこか遠いというか、ホーリー(聖なる)な感じがする。不思議な印象ですね」と森を評している。

 また、今年1月公開の映画『ラストレター』(岩井俊二監督)では、松たか子が演じる主人公・遠野裕里の娘と、裕里自身の少女時代との一人二役に挑戦したことに加え、主題歌『カエルノウタ』の歌唱も担当した。岩井監督は、「つい最近まで大分の学生さんだったので、『大丈夫かな?』と心配もしましたが、現場で全く物怖じもせず、アドリブまでかましていた。自由奔放にやられていたので、『すごい逸材だ!』と思いました」と完成披露試写会で語っていた。

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