人気俳優・伊藤健太郎(23)のひき逃げ事故に芸能界が揺れているが、事故現場をめぐって“別の業界”がざわめいていることはあまり知られていない。
「まさか“あそこ”で起きていたとは……」(28・心霊現象マニア)
「スポーツ紙に載っていた現場地図を見てゾッとしました」(34・怪談雑誌ライター)
事故現場となったのは、東京・千駄ヶ谷の外苑西通りの交差点。ここに一体何があるのか──。怪談・オカルト研究家の吉田悠軌氏が語る。
「現場となった交差点のすぐそばに、都内有数の心霊スポット『千駄ヶ谷トンネル』があるんです。ここは『車で通過すると窓に手形が付く』とか『トンネルの天井に女性が見える』とか、いろんな怪談が伝えられており、オカルト好きには有名な場所。トンネル脇にあるビクタースタジオでも数々の怪奇現象が噂されており、謎の呻き声が聞こえるとして話題になった岩崎宏美の『万華鏡』も、このスタジオで録音されたものです」
そんな“いわくつき”の地での事故だっただけに、オカルト界で注目を集めたようだ。吉田氏が続ける。
「千駄ヶ谷トンネルの怪談の歴史を遡ると、1964年の東京五輪に行き着きます。国立競技場へのルートを作るために、この地に建つ『仙寿院』の墓地の下にトンネルを開通させた経緯がある。これが怪談の生まれる下地になっているのです。仙寿院は紀州徳川家の菩提寺でもあり、怪奇現象を“徳川家の呪い”とする説もあります」
ちなみに伊藤は、事故2日後の10月31日に放送されたテレビドラマ『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)に出演予定だった(伊藤の主演エピソードは差し替え)。
出演が決まった際、「ホラーは見るのも出るのも苦手」と話していた伊藤だが、自身の事故現場にまつわるこの怪談をどう受け止めるだろうか。
※週刊ポスト2020年11月20日号