国内

菅首相を操る面々 ぐるなび・楽天との関係と「Go To」

菅義偉首相とブレーンたちとの関係性とは(時事通信フォト)

菅義偉首相とブレーンたちとの関係性とは(時事通信フォト)

「総理のリーダーシップ」を印象づける菅義偉氏の改革の多くは、ブレーンらの意見を取り入れてきたとされる。政財官の人材を巧みに操る菅氏……だが、それは果たして本当の姿なのだろうか。菅氏を長年取材してきたノンフィクション作家の森功氏は、「菅氏はブレーンの言いなりになって、“丸呑み”してきただけ」と喝破する。辣腕の背後に操り人形の糸が見える──。森氏が“偶人宰相”の実像を暴く。

 * * *
「まるでお手盛りの文化功労者」

 口さがない永田町雀の中には、そう辛辣に揶揄する者もいる。インターネットの飲食店紹介サイト「ぐるなび」の創業者で、今も会長を務める滝久雄の文化功労者選出が、斯界の文化人や芸能関係者より、むしろ政界で評判になっている。

〈長年にわたりパブリックアートの普及、「1%フォー・アート」の提唱、食文化の振興、ペア碁の普及など文化・芸術活動に多大な貢献を果たしたとして、2020年度(令和2年度)の文化功労者に選ばれました〉

 ぐるなびの10月27日付〈ニュースリリース〉では、そう鼻を高くしている。パブリックアート、「1%フォー・アート」への貢献といわれ、なるほどと頷く人はよほどの物知りではなかろうか。滝が理事長を務める公益財団法人「日本交通文化協会」のホームページによれば、次のような意味らしい。

〈「1%フォー・アート」とは公共建築の建設費の1%を、その建築物に関連・付随する芸術・アートのために支出しようという考えです。最初に法制化したのは1950年代のフランスで、60年代になると他のヨーロッパ諸国やアメリカでも採用されます。(中略)「1%フォー・アート」は「パブリックアート」と密接に関連しており、「1%フォー・アート」はパブリックアートの振興・普及の大きな原動力となります〉

 その法制化を働きかけた貢献が文化庁に認められたという話になるのだろう。ぐるなびも「文化・芸術活動に多大な貢献を果たしたことが認められたうえでの選出であり、個人的な関係や推挙によるものではないと認識、理解しております」(広報グループ)と答えている。だが、政界ではそうは受け止められていない。「お手盛り」の声があがる理由は、滝が菅義偉首相の古くからの後援者であり、首相就任からひと月半というタイミングのよさからだ。

関連記事

トピックス

二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【一問一答】二階俊博・元自民党幹事長は三男・伸康氏と「菜々緒似の美人ママ」との不倫旅行スキャンダルにどう答えたのか
NEWSポストセブン
有村は春子の幼少期を演じた(NHK スクエア)
《オークションサイトに大量出品》有村架純が使用した『あまちゃん』台本が流出、所属事務所は「本人も胸を痛めている」 意外な“出品ルート”も明らかに
NEWSポストセブン
事件が起きてから数日、犯人はまだ捕まっていない(時事通信フォト)
《女子中学生の父親が警察署長情報はデマ》北九州ファストフード店事件をめぐる一連の憶測投稿に当該警察署は「事実ではない」
NEWSポストセブン
不倫旅行を終え、ホテルから出てきた2人
「ホテルというかあれですね…」二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏、銀座のバーのママとの不倫旅行スキャンダル 直撃取材に“現在の妻と離婚協議が最終段階”
NEWSポストセブン
1988年、『You're My Only Shinin' Star』で「第30回日本レコード大賞」金賞を受賞した中山美穂
【入浴中に不慮の事故】中山美穂さん、行きつけの焼肉店での”素の表情” 「いつも元気で素敵なまとめ役」だった 母と再婚した義父とも良好な関係
週刊ポスト
前途多難の国民の力代表・韓東勲氏(中央、時事通信フォト)
韓国戒厳令の後始末に奔走した与党「国民の力」韓東勲氏の娘に「MIT不正入学」疑惑 剥いても剥いても疑惑が出てくる“タマネギ男”が追及する泥仕合
週刊ポスト
取材に応じた「釜ヶ崎地域合同労働組合」委員長の稲垣浩氏(筆者撮影)
大阪・西成“あいりん総合センター”建て替えで路上生活者が「強制退去」 抗議活動を行う武闘派労働組合委員長が告白
週刊ポスト
中国発の飲食チェーンである「楊国福マーラータン」のマーラータン(麻辣湯)
〈キモすぎガチで声出た〉虫混入騒動の人気麻辣湯専門店、店員は「虫は野菜に入ってた。洗っているし今はもう大丈夫」実際は乾麺に…運営会社は「調査が終わっていない」と回答
NEWSポストセブン
田村瑠奈容疑者の猟奇的な側面が明らかになってきている
頭部切断事件・田村瑠奈被告(30)は自分の頬に切り込みを入れ…“あちらの世界”の恋人・ジェフの存在と“禍神さまの修行”
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(HP/Instagram)
二階俊博・元自民党幹事長、“後継者”三男・伸康氏の不倫にコメント「知りません」 お相手女性の両親にはすでに“公認の仲”
NEWSポストセブン
北九州市の「マクドナルド322徳力店」で、中学生の男女2人が男に刃物のようなもので刺され、女子中学生が死亡した
《北九州市ファストフード2人死傷》女子中学生(15)は苦しそうにうずくまり…被害者の知人は慟哭「すごく真面目で可愛いくて、家族思いで…それだけはわかってほしい」
NEWSポストセブン
結婚後初めての誕生日を迎えた真美子夫人
大谷翔平、結婚後初の真美子さんのバースデーで「絶景」をプレゼントか 26億円で購入したハワイの別荘は青い海と白い砂浜を堪能できるロケーション
女性セブン