「友達5000人」という幅広い人脈を持ち、芸能界でも売れっ子になったお笑いコンビ・カラテカの入江慎也さん(43才)。しかし闇営業騒動により芸能界を去ることに。その後、ハウスクリーニングのアルバイトを経て今年7月、清掃会社「ピカピカ」を立ち上げた。人脈がどう変化したのか、セカンドキャリアで感じる思いなどを入江さんが語った。
――吉本興業から契約解除後の自粛期間中、どんな毎日を過ごしていた?
入江:ぼくが起こしてしまったことで、たくさんの人の人生を変えてしまい、どうしていいかわからない状態が2か月くらい続きました。毎日のように報道されて、ただただ本当に申しわけなく、これから人生どうしていこうと悩んでいたとき、相方(矢部太郎・43才)と相談しながら今後のことを真剣に考えて、清掃会社で働こうと決めました。
――宮迫博之さんや山本圭壱さんなどのように、YouTuberになろうとは思わなかった?
入江:しようかとも考えたんですけど、向いていないなと思って。インスタグラムやTwitterなどSNSと相性がよくないので、YouTubeも向いてないと判断しました。いまだに「清掃YouTuber」として活動しないのかとよくすすめられます。でも、再生数を伸ばす自信が全然ないです(笑い)。
あとは、リアルに時間がなくて。今は自分の会社を大きくして、セカンドキャリアを考えている人たちを応援できたらいいなと思っているんです。今、ぼくもセカンドキャリアなので、いつかは、そういう人たちの受け皿になりたい。それしか考えていません。
――相方の矢部さんとはどんな話を?
入江:矢部は高校の同級生で、友達としても相方としてもとても大切な存在です。自粛期間中は励ましてくれたし、働いたほうがいいとアドバイスしてくれました。「地に足つけて、自分自身が納得できる仕事がいいんじゃないか」と言われました。
――カラテカは解散しない?
入江:解散しようという話にはなりませんでした。吉本を解雇されてすぐ、矢部から「カラテカ矢部を名乗って活動していくよ」と言われました。本当に申しわけない気持ちでいっぱいになりました。
芸人活動については、今は何も考えられません。いつかはまた2人でネタをしてみたいなという漠然とした思いはあります。でもそれは、清掃会社の社長としてであって、芸人としてではないですね。まだまだずっと先のことですけどね。1年半も離れると、自分が芸人をやってたのが不思議な感覚になります。
最近、講演会に呼んで頂いて、たまにセカンドキャリアについて話をさせていただくんですが、会場で笑いが起こると「ああ、やっぱり気持ちいいな」って思います。芸人を目指したのは、人を楽しませたいという思いからですから。でも、同時に、お客さんに笑ってもらうことは清掃でもできるとも思うんです。