ライフ

鎌倉移住の魅力 「住人が鎌倉らしさ残そうと協力している」

宮本昌城さんが鎌倉の魅力を語る(撮影/内海裕之)

宮本昌城さんが鎌倉の魅力を語る(撮影/内海裕之)

 コロナ禍で一変した生活様式のなか、終の棲家はどこに定めるべきか。50歳以上の男性300人を対象にした本誌・週刊ポストのアンケートで「夢の移住先」上位に選ばれたのは、「鎌倉」だった。

 実際の暮らしやすさは先輩移住者に聞くのが一番。59歳で早期退職して鎌倉にペーパークラフトの工房をオープンさせた宮本昌城さん(61)が鎌倉の魅力を語る。

 * * *
 50歳を過ぎたころから、「これからは70歳定年時代がやってくる」と将来について考えるようになりました。

 自分の好きな場所で、好きなことをして生きていきたいと思い、59歳で世田谷区役所を早期退職して、昨年10月、御成町に鎌倉武士のペーパークラフトを制作・販売する「鎌倉歴史工房」をオープンしました。

 住まいは以前から大船の近くですが、歴史が好きで趣味はヨットでしたので、工房は海が近い鎌倉を選びました。

 鎌倉の魅力は歩くとわかります。桜や紅葉の時期はもちろんですが、初夏の山紫陽花や厳寒期の水仙や椿など、木々や花が暦の移り変わりを教えてくれて、色彩が豊かなので歩いているととても楽しいです。

 同時に、自然だけではなく何気ない道や曲がり角や建物にも由緒や歴史が宿っています。かつて幕府があったことも理由のひとつかもしれませんが、住んでいる人が鎌倉らしさを残そうと協力し合っていることが伝わってきます。私も時間に余裕がある時は、北鎌倉駅から工房までゆっくり散策するのが楽しみです。

 コロナ以前は、海外からの観光客もたくさん来ましたが、一本路地に入れば地元の人たちが常連の気のきいた店も多く、そんなところも大きな魅力ですね。

 とはいえ、毎日の生活の中では苦労はそれなりにあります。でも、不思議なほどストレスを感じません。きっと好きな場所で好きなことをしているからなのでしょう。これからも自分のペースを崩さず、日々過ごしていきたいですね。

※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号

本格フランスパンを堪能できる

本格フランスパンを堪能できる

源平の時代から続く名所も

源平の時代から続く名所も

鎌倉の名所・名店MAP

鎌倉の名所・名店MAP

関連キーワード

関連記事

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン