終わりの見えないコロナ禍により、大規模なイベントやパーティーなどが打撃を受けている。大人数で集まり、皆で同じことをしたり飲食を楽しんだりということがしづらくなっているこの頃、需要が急増しているのが“マンツーマンビジネス”だ。実際にいくつか利用しているという作家の内藤みか氏が「1対1サービス」の盛況ぶりをレポートする。
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近頃、街で高齢者の姿をあまり見かけなくなりました。いつもなら近くの公園でもベンチでひなたぼっこをしながら談笑する高齢者の姿がありません。私の母も、新型コロナウイルスに感染すると重症化のリスクが高いとされている70代なので、大好きだったスポーツジムやカラオケを控え、自宅で過ごしています。
高齢者だけでなく、若い世代でも慎重に行動するタイプの人は、自宅と会社の往復しかしていないとこぼしています。特に時々上京して観劇やショッピングなどを楽しんでいた地方在住の人たちは、東京に行きづらくなったと嘆いています。万が一感染してしまった場合、田舎なので近所から白い目で見られてしまうので、それが怖いと言うのです。
人気急上昇のパーソナルトレーナー
Go Toトラベルなどで活発に行動する人もいますが、まだまだ自宅にとどまる人が多いなか、脚光を浴びているのがマンツーマンのサービスです。大勢の人がいる場所に出て行くのには勇気がいるけれど、1対1だったらリスクは少ないと感じるのでしょう。
パーソナルトレーナーによるトレーニングを受ける人が出てきたのも、その一例です。完全個室のジムで、トレーナーと1対1で1時間近くの筋トレなどを行うパーソナルトレーニングの料金はスポーツジムに通うよりは高いのですが、より安心して運動できると好評なのです。
最近はフリーランスのトレーナーがレンタル個室ジムで個人客相手に指導を行うことも。好みのトレーナーを指名し、継続して指導してもらえると若い女性にも好評なのです。