年に数度しかない小春日和が訪れた11月下旬の東京。都心の幹線道路から一本裏へと入った小道にあるフランス料理店には、その日の気温と同じような温かな灯りが優しくともっている。
店内で笑顔を浮かべる女性は、松田優作さん(享年40)の娘で、松田龍平(37才)・翔太(35才)兄弟の妹、松田ゆう姫(32才)だ。アーティスト活動をメインにしながらも、一風変わった松田家の話を包み隠すことなく披露することで、最近はバラエティー番組にも引っ張りだこの注目株。この日は、知人らと会食を楽しんでいるようだ。
しばらくすると、ゆう姫はたばこを吸いに店の外へ。すると、さっきまで店内で隣に座っていた男性が後を追う。男性はたばこを吸うわけでもなく、ぴったりと寄り添い合ってベンチに腰掛ける。リラックスしたゆう姫は男性にしなだれかかったり、見つめ合ったり。店内に残した知人を忘れたかのように、ふたりだけの世界に入っていく。
たっぷり5時間近くの会食を楽しんだ後、知人らと別れ、ふたりは男性の自宅へと向かった。ゆう姫の手には、男性が彼女の誕生日を知人と祝うため、あらかじめ用意していた花束があった──。
男性の名は、村本大輔(40才)。お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーのボケ担当だ。ツイッターやYouTubeで政権批判や大麻合法化賛成をはじめ、さまざまな主張でたびたび賛否を呼ぶことから、“炎上芸人”とも呼ばれている。
「過激に人を挑発するような発言も多くて、ファンよりアンチが多い(笑い)。でも村本さんはアンチからの声もどこ吹く風です。そういった態度だから芸人仲間は少ないけど、一方で狂信的なファンもいますね」(後輩の芸人)
恋人と一晩過ごした翌日、村本の姿はネットの中にあった。定期的に行っているリモート配信での独演会だ。村本の口調は気のせいか、いつにも増して滑らか。お得意の時事ネタに入る前、まずは相方の中川パラダイス(39才)のいじりから始める。
《俺は仕事が好きで、彼はプライベートが好き。俺はプライベートが苦痛で、ここにいることが幸せ。彼は反対》
この言葉は本当だろうか。配信の数時間前の都内路上では、プライベートが幸福で満たされて仕方ない村本の様子が見て取れたのだが……。
前夜に続き、ふたりの“濃厚接触”は終わらない。おそろいのブルーのマスクをつけて並んで歩道を歩き、時には村本がゆう姫の腰に手を回してエスコートする場面も。足取りが遅いのは、たびたび、甘い目で見つめ合ったり肩を抱き合いながら歩いているからだろう。横断歩道を渡る際には、渡り終えることすら待てないのか、横断歩道上でたまらず、ぎゅっとハグするおアツく炎上中のふたり。
そのハグの温かさそのままに、村本が独演会で放つ言葉は熱を帯びていく。芸人として大先輩のダウンタウン松本人志を、ついていくと滅びてしまう「ハーメルンの笛吹き男」と評し、《自分で勉強して、自分のお笑いをやらないと、川に沈むよね》と松本に追随するほかの芸人も突き放すなど、向かうところ敵なしだ。