国内

菅首相の2500人パーティー 政治資金報告書に不記載だった

菅義偉首相にも問題発覚か(時事通信フォト)

菅義偉首相にも問題発覚か(時事通信フォト)

 東京地検特捜部が安倍晋三・前首相の「桜を見る会前夜祭パーティー」の捜査に乗り出した。安倍後援会が毎年、桜を見る会に参加する地元支援者を集めて高級ホテルで開催していた宴会だが、政治資金収支報告書に収支が一切記載されていなかったことから、国会で追及を受けた。

 それに対して安倍氏は、「会費は安倍事務所職員が一人5000円を集金し、全ての現金をその場でホテル側に渡した。収支報告書への記載は、収支が発生して初めて発生する。後援会には収入も支出もないから、政治資金規正法上の違反には全く当たらない」と主張し、「事務所側が(費用の一部を)補填したという事実も全くない」と説明した。

 ところが、特捜部の捜査で会費と実費の差額900万円以上を安倍氏サイドが補填していた疑いが浮上し、安倍氏本人への事情聴取の可能性まで取り沙汰されている。

 前夜祭の収支を報告書に記載せずにブラックボックスにしていたのは、この900万円を隠すためだったと疑われても仕方ない。もし後援者の飲食代をこっそり負担していたなら、公職選挙法が禁じる有権者への寄附に当たる可能性も出てくる。

 当時、官房長官だった菅義偉氏は会見で、「(前夜祭では)安倍総理はゲストのようなものだったのではないか」とかばい、国会でも安倍答弁を引用して不記載は問題ないという認識を示していた。

 それは本当に“上司”である安倍氏をかばうだけだったのだろうか。実は、菅氏の後援者たちも政治資金収支報告書に記載がないパーティーを毎年開いていたのである。

 菅氏が官房長官に就任して2年目の2014年4月19日(土曜日)午後、横浜ロイヤルパークホテルの大宴会場「鳳翔」には、〈内閣官房長官 すが義偉 春の集い〉の吊り看板が下げられ、地元支持者でぎっしり埋まった。

 金屏風を背にした菅氏は、「アベノミクスによって我が国の環境は大きく変わった」と挨拶し、横浜を中心に活動する歌手の南部なおと氏が菅氏の応援歌『一途に前を』を初披露して会場を沸かせた。南部氏はこう振り返る。

「私はディナーショーもやりますが、春の集いで歌ったときはノーギャラです。会場は3000人近い人、人、人で埋まっていたから、テンションも上がりました」

関連記事

トピックス

指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《10年抗争がなぜ突然?》六代目山口組が神戸山口組との抗争終結を宣言 前兆として駆け巡った噂と直後に投稿された怪文書
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《“ショーンK復活”が話題に》リニューアルされたHP上のコンサル実績が300社→720社に倍増…本人が答えた真相「色んなことをやってます」
NEWSポストセブン
依然として将来が不明瞭なままである愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
愛子さま、結婚に立ちはだかる「夫婦別姓反対」の壁 将来の夫が別姓を名乗れないなら結婚はままならない 世論から目を背けて答えを出さない政府への憂悶
女性セブン
28歳で夜の世界に飛び込んだ西山さん
【インタビュー】世界でバズった六本木のコール芸「西山ダディダディ」誕生秘話、“夢がない”脱サラ社員が「軽い気持ち」で始めたバーダンスが人生一変
NEWSポストセブン
通算勝利数の歴代トップ3(左から小山さん、金田さん、米田さん)
追悼・小山正明さん 金田正一さん、米田哲也さんとの「3人合わせて『1070勝』鼎談」で「投げて強い肩を作れ」と説き、「時代が変わっても野球は変わらない」と強調
NEWSポストセブン
行列に並ぶことを一時ストップさせた公式ショップ(読者提供)
《大阪・関西万博「開幕日」のトラブル》「ハイジはそんなこと望んでいない!」大人気「スイス館」の前で起きた“行列崩壊”の一部始終
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
山口組がナンバー2の「若頭」を電撃交代で「七代目体制」に波乱 司忍組長から続く「弘道会出身者が枢要ポスト占める状況」への不満にどう対応するか
NEWSポストセブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン