日本シリーズが終わると、ストーブリーグに突入。中でも注目が集まるのが巨人のエース・菅野智之(31)の去就だ。巨人の4連敗で幕を閉じた日本シリーズは、菅野に大きな課題を投げかけた。
ソフトバンクとの第1戦、パのナンバーワン投手・千賀滉大(27)との投げ合いが「完敗」に終わったからだ。スピードも球のキレも千賀が圧倒。ソフトバンク強力打線に簡単に攻略された。
「菅野は悔しさを滲ませていて、“もっと高いレベルで戦わなければ”との思いを強くしているようです」(巨人番記者)
菅野は海外FA権を獲得する2021年オフの渡米が濃厚だが、今オフのポスティング移籍も噂されている。読売新聞のさる関係者からは、こんな話も飛び込んできた。
「今も巨人軍に大きな影響力を持つ渡邉(恒雄)元球団オーナーが、ヤンキースをFAとなった田中将大(32)の獲得をフロントに厳命したという話が出ている。年俸20億円超の田中をメジャー球団と争って獲得するのは至難の業。それでもこんな情報が出るのは、菅野退団に備えて球団が善後策を考えているからです」
はたして菅野はアメリカで通用するのか。
「菅野は苦労する」──そう言うのはあるパ・リーグの球団関係者だ。
「巨人は、他球団から見ても相当優遇されている。過酷なメジャーでは、その“ぬるま湯”に浸かっていたことが大きなハンデとなり得る。その一つが“移動”の問題です」
パは北海道、仙台、千葉、埼玉、大阪、福岡と各球団の本拠地が全国に点在するため長距離移動が日常だ。しかし巨人の場合、ホームの東京ドームと神宮球場、横浜スタジアムには自宅から通え、遠征もナゴヤドーム、甲子園(兵庫)、広島と新幹線で移動できる範囲だ。