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日経新聞広告で復活 元グッドウィル折口雅博氏の鋼のメンタル

元グッドウィル折口雅博氏がなぜ再び…(時事通信フォト)

元グッドウィル折口雅博氏がなぜ再び…(時事通信フォト)

 日本経済新聞(11月19日付朝刊)に躍った大広告が話題を呼んでいる。人材派遣大手のグッドウィル・グループ(以下、GWG)元会長の折口雅博氏が自伝本『アイアンハート』(昭文社刊)を出版。その広告が紙面の3分の1を占める「全5段」サイズで掲載されたのだ。

 折口氏といえば、「ジュリアナ東京」や「ヴェルファーレ」など巨大ディスコをオープンさせて注目を集めた。1995年にはGWGの経営に参画し、コムスンを子会社化して介護ビジネスに進出。ゼロから2012年で年商7700億企業を創った時代の寵児として脚光を浴びた。

 だが、2007年にコムスンの介護報酬不正請求問題が発覚。2008年にはグッドウィルが違法派遣を繰り返していたことが明らかになり、業務停止命令を受けた。

「六本木での豪遊ぶりや美少女アイドルとの交際など、スキャンダルも次々に噴出。折口氏は妻子とアメリカに渡り、2009年には自己破産しました」(全国紙経済部記者)

 その後、2018年にベンツで首都高を時速147キロで走行。「87キロオーバー」の道交法違反で有罪判決を受けたことも報じられたが、しばらく表舞台から姿を消していた。そんな折口氏がなぜ再び──。

 本人に尋ねてみた。

「アメリカで始めた高級レストラン『MEGU』の事業が成功し、イグジット(株式売却による投資回収)できた。アメリカでの経験で、日本で経営していた頃に身につけた“成功哲学”への確信がさらに強まったのです。いまは起業家たちをサポートする起業家インキュベーターとして活動しています。自伝を出版したのは、コロナという理不尽で日本企業が危機に陥っている今こそ、私がかつて直面した“理不尽”からいかにして立ち上がってきたかをお伝えしたいと思ったからです」

 数々の騒動は、本人には理不尽な出来事だったらしい。まさにアイアンハート(鋼の心臓)である。

※週刊ポスト2020年12月11日号

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