「私は普通の病気よりもはるかに重い病気だと思う」──。11月20日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)で、アルコール依存症についてこんな感想を述べた田中美佐子(61才)は、続けてこう告白した。
「私、兄がそうだったんですね。すっごい大変だった。今年亡くなっちゃった、この病気で」
テレビ局関係者が語る。
「もともとは酒気帯び運転で事故を起こした元TOKIOの山口達也さん(48才)の話題でした。そこからアルコール依存症の話になり、田中さんが告白したんです。“(兄の病状は)どんどんひどくなっていって、這ってでもお酒を買いにいった”など、かなり踏み込んだ発言に、司会の坂上忍さん(53才)も驚きを隠せないようでした」
WHO(世界保健機関)によれば、アルコールによる病気などが原因で世界で年間300万人以上が死亡している。現在、日本ではアルコール依存症の患者数は80万人以上といわれているが、その予備軍も含めると約440万人にもなると推定されている。大船榎本クリニックの斉藤章佳さんが解説する。
「アルコール依存症は、がん、肝硬変、脳萎縮、心不全など、多くの疾患にかかわり、死に至る慢性疾患です。また、原則的には飲酒をやめる以外に“治療法”はありません。近年、女性の患者が増えています。男性に比べて、体内の血流量と筋肉の量が少ないため、アルコールの分解速度が遅く、さらに肝臓が小さいので負担がかかり、10年ほど早く肝硬変に至ってしまうというデータもあります」