コロナ騒動に終始した2020年は、多くの輝く女性が亡くなった年でもあった。様々な分野で存在感を示し、2020年に亡くなった女性たちを振り返る。
●三宅雪子さん(元衆議院議員 1月2日死去 享年54)
政権交代の起こった2009年の衆院選で、21年勤めたフジテレビを退職し、民主党から出馬。“小沢ガールズ”と呼ばれ、比例代表で復活当選。2012年の衆院選では、日本未来の党から出馬も落選。今年1月、入水自殺を図ったとみられている
●有本嘉代子さん(北朝鮮拉致被害者家族 2月3日死去 享年94)
1983年に留学先のイギリスから帰国途中、北朝鮮に拉致された三女・恵子さんの救出を願った。2002年、面会した「よど号事件」メンバーの元妻が「私が誘拐しました」と土下座すると、「よう言うてくれた。立ってください」と優しく語り掛けた。
●城戸崎愛さん(料理研究家 2月13日死去 享年94)
東京やパリで料理を学び、1971年からNHK『きょうの料理』の講師を約50年間も務めた。名前から取った“ラブおばさん”の愛称で親しまれ、90代で著書『食は生きる力 91歳、現役料理家の命のレシピ』を出版。生涯現役を貫いた。
●高橋紀世子さん(元参議院議員 2月22日死去 享年78)
三木武夫元首相の長女。1998年の参院選に民主党などの推薦を得て出馬し、現職の自民党候補を破って初当選した。翌年1月にくも膜下出血で倒れるも、1年後の通常国会で復帰。2004年の参院選には出馬せず、1期で議員生活を終えた。
●佐伯チズさん(美肌師 6月5日死去 享年76)
フランスの化粧品メーカー『ゲラン』などで美容を学び、2003年の定年退職後にエステサロンを東京に開業。独自の美容理論が注目を集め、同年出版の『頼るな化粧品!』がベストセラーに。“カリスマ美肌師”の名をほしいままにした革命児。
※週刊ポスト2020年12月25日号