Go To トラベルの一時停止が発表される中、もうひとつの目玉政策であるGo To イートに関しても、12月14日までに14都道府県で食事券の発行が停止されている。
そんななか、Go To イートのオンライン飲食予約業者のひとつであるレストラン予約サイト「ぐるなび」の滝久雄・会長(80)が大規模なパーティーを開いていたことが分かった。12月12日18時、東京・キャピトルホテル東急の1階「鳳凰」の間で開かれたのは「東工大Hisao&Hiroko Taki Plaza竣工を祝い、滝久雄さんのこれからを応援する会」。招待客は滝会長の知人や支援者など100人を超えた。
滝氏といえば、長年にわたる菅義偉首相の支援者としても知られ、滝氏が会長を務める広告代理店から菅氏の政治団体に献金があったことも報じられた。ぐるなびがGo To イート事業を受注し、10月1~14日のネット予約利用数が前年同期比2.5倍に増えたほか、10月には滝氏が文化功労者を受賞したことから、「首相と近い関係だからではないか」という声も上がったほどだ(文部科学省によれば、文化功労者の選定には推薦の制度はなく、議員などからの推薦は受け付けていないという)。
今回のパーティーについて、参加者のひとりが語る。
「滝会長は、母校である東京工業大学の大岡山キャンパス(東京都目黒区)に、30億円もの私財を投じて滝夫妻の名を冠したプラザをつくりました。建築家は隈研吾氏、施設内には漫画家・大友克洋氏のアート作品が置かれている。10月に開設し、同時期にパブリック・アートの普及などが評価され滝会長が文化功労者を受賞したことから、お祝いの会が開かれることになりました」
参加者は受付でウイルス除去グッズを渡され、そして手指消毒のアルコールと検温モニターによる体温の確認をしたうえで会場に入る。着席する丸テーブルも一人ずつアクリル板で仕切られているなど、感染対策が行われていた。テーブルにはお弁当があらかじめ用意され、シャンパンやワインなどが供されたという。
「滝会長はタキプラザについての説明、自身のアートに関する取り組みなどを紹介しながら、参加者や支援者への感謝を述べていました」(同前)
農林水産省は感染対策のため、Go To イートの利用について、原則4人以下を対象とするよう都道府県に要請したばかり。これだけの対策をしていれば100人規模でも問題ないということなのだろう。