新型コロナウイルスの感染拡大という厄災に見舞われながらも、「国民とのつながり」を絶やさないために模索を続けてこられた雅子さま。しかし、“あと一歩”を踏み出すには、大きな壁を越えなければならないという──。
12月10日、天皇陛下が新年にあたり、国民に向けたビデオメッセージを出されると発表された。注目されるのは、“雅子さまも一緒に映るのか”ということ。雅子さまも一緒にお映りになり、陛下と並んでメッセージを出されれば、皇室史上初の試みとなる。
「2020年、新型コロナに関するご進講を受けられる際には、雅子さまと陛下が並んで座る姿が度々報じられました。専門家から互いに等距離で座られる対等な光景は、平成の時代とは異なる新鮮なものとして映りました。これまでは非公開だったご進講の様子が公開されたのは、少しでも国民へ発信していきたいという両陛下のお気持ちの表れでもあったでしょう」(宮内庁関係者)
平成の時代、美智子さまはいつも上皇陛下に寄り添われ、常に一歩下がって「後ろから支える妻」であられた。だが、女性の社会進出が当たり前となったいま、令和の時代に合った「夫の隣に並ぶ妻」としての姿を、雅子さまは体現されていらっしゃる。
「2020年11月には、両陛下ご一緒に日本赤十字社医療センターなど全国4つの病院を赤坂御所からオンラインで視察されました。そうした“オンライン行幸啓”は初めての試みですから、オンラインや動画のご活用に前向きなお考えがうかがえました」(皇室ジャーナリスト)
お立場上、急にオンライン活用を増やすことが難しい中で、両陛下は発信方法を模索されてきた。それならば、新年のビデオメッセージにも雅子さまがお出ましになるのでは──そんな期待が高まりを見せている。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは次のように話す。
「ぜひ、生放送で天皇皇后両陛下のお出ましをお願いしたい。新年一般参賀は国民が両陛下や皇族方と『時間』、『場所』を共有する場です。コロナ禍の中、『場所』の共有はかなわなくとも、生放送なら『時間』の共有はできます。テレビの画面越しとはいえ、両陛下とともに新年を迎え、天皇陛下からお言葉をいただければ、年末に録画されたメッセージより、国民の感動や喜びが大きいものになるのは間違いありません」
例年、新年一般参賀の1回目は、テレビで生中継される。メッセージの生放送も不可能ではないはずだ。
※女性セブン2021年1月7・14日号