12月15日、公職選挙法違反で検察から懲役1年6か月を求刑された参議院議員・河井案里被告。案里氏は夫で元法相の克行被告と、2019年7月の参院選の際、広島選挙区で県議や市議らに最大50万円ほどの現金を渡し、票の取りまとめなどを依頼した罪に問われた。
検察による取り調べ中、案里氏は「参院選の時、夫の行動を確認していなかった」などと“夫1人がやったことで、自分は知らない”というスタンスを貫いた。夫の克行氏はさぞ裏切られた思いのはず、と思いきやそうではないという。夫妻に近い人物が明かす。
「克行氏は弁護士らに『案里だけは無罪にできないか』と相談している。2人は仮面夫婦との報道もあったが、実際は克行氏は案里氏にゾッコンなんです」
なぜ、克行氏はそこまで入れ込んでいるのか。
「裏には、2005年に亡くなった克行氏の母・聡子さんの影響がある」とみるのは地元広島の関係者だ。
「克行氏は“マザコンでは?”と周囲からイジられるほど母と仲が良かった。母の聡子さんはド派手なファッションを好み、感情をはっきり表に出す方で、後援者はビクビクしながら接していたが、案里氏とは気が合ったようで、『息子の嫁はあんたぐらいの女じゃないと務まらない!』と目をかけていた。母のお眼鏡にかなった案里氏に、克行氏はより夢中になったのでしょうか」(同前)
また、夫妻は地元でも屈指のファッショニスタとして知られていた。実際、2人は靴に関しては相当なマニアで、そういった部分でも余人を持って代えがたい感覚があるのかもしれない。
案里氏の公判は12月23日に結審を迎える。裁判と夫婦の行方は如何に。
※週刊ポスト2021年1月1・8日号