“マスク拒否おじさん”は今何を思っているのか──。9月にLCC「ピーチ航空」の機内でマスク着用を拒否して降ろされた男性が、11月にはホテルで騒動を起こしていた。
男性本人のブログによると、機内トラブルから約2か月後の11月18日、Go Toトラベルを利用して長野県内の伊東園ホテルズの施設に宿泊。夕食のバイキング会場で男性がマスク着用を拒否したことでホテル側と押し問答になり、警察官ら10人近くが出動する騒ぎになった。男性は警察に強要罪と暴行罪で被害届を出したとしている。
このトラブルについて伊東園ホテルズグループに問い合わせると「(トラブルを)蒸し返して注目されることは避けたい」(総務部)と回答を控えた。
報じられているところによると概要はこうだ。男性は、バイキング形式の夕食会場にマスクを着けずに現れた。スタッフが着用を要請するも体調や健康の問題を挙げて拒否して食事を続けた。
ホテル側は会場の隅に席を移動するよう求めたが男性は応じなかった。支配人が夕食代の返金を条件に退場を要求、収拾がつかない状態となりホテルが通報した結果駆けつけた警察官らをまじえて話し合いは深夜まで続いたという。
男性は翌朝もマスク非着用でバイキング会場に現れたため、再び揉み合い状態となったようだ。男性は本誌・週刊ポストの取材にこう答えた。
「図らずもピーチ航空と伊東園ホテルズで事件の当事者となったことは忸怩たる思いです。ホテルの一件での問題はマスク未着用に伴う宿泊拒否と退去の強要です。ありとあらゆる場面でマスク着用が求められ、『マスクしないなら出ていけ!』となる風潮には異を唱えたいです。(今後は)皆が出入りする場で、マスク着用しない場合に物理的に排除することを認めるか否かという問題について、反対の立場からの言論を社会に提起していきます」
マスクで彼の口は塞げない。
※週刊ポスト2021年1月1・8日号