2020年、新型コロナウイルスの感染拡大は「乗り鉄」を中心に鉄道ファンにも大きな影響を及ぼした。新幹線を中心に、鉄道需要が大きく減ったことが話題になった1年だが、そんな中でも鉄道関連で多くの話題が登場した。早稲田大学鉄道研究会が会内でアンケートを実施し、鉄道関連の出来事から今年の「鉄道10大ニュース」を選定。以下、10位から1位を紹介しよう。
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【10位】箱根登山鉄道が復旧
首都圏からのアクセスが容易な箱根。鉄研の遠足の定番の行き先でもあったが、メインの交通手段である登山鉄道が昨年の台風で被災。ダメージを受けた線路の映像に衝撃を受けていた会員が多かったぶん、7月に無事運転を再開したことに安堵する声が寄せられた。
【10位(同数)】各地を襲った「令和2年7月豪雨」
各地に大きな被害をもたらした7月の豪雨災害。鉄道では、特に熊本県の球磨川沿いを走るJR九州の肥薩線やくま川鉄道が壊滅的な被害を受けた。車窓風景に優れ、SLや観光列車が走っていた人気路線が一転、存続の危機に立たされている。
【8位】鉄道各社が「終電繰り上げ」を発表
秋頃から、都市圏の鉄道各社が相次いで2021年春のダイヤ改正で終電の時刻を繰り上げることを発表した(JR東は最大30分程度)。実は、深夜帯の利用客の減少や保線作業のための時間を捻出する必要性から、鉄道各社は以前から繰り上げのタイミングを見計らっている状況だった。そんな折に新型コロナウイルスが流行。やむを得ない流れであると考える。
【8位(同数)】新型特急「サフィール踊り子」デビュー
東京と伊豆半島を結ぶ特急に新型車両「サフィール踊り子」がデビュー。鉄研会員いちばんの驚きは、全車グリーン車のプレミアム列車でありながら、車内カフェテリアで提供される軽食がなんとヌードル(ラーメン)だということ。こだわりの食材で作られたヌードル、その美味しさをいずれ乗って確かめてみたい。
【7位】新幹線「N700S」デビュー
7月にデビューした東海道・山陽新幹線の最新型車両N700S。形式名につく「S」は、英語で「最高」を表す「supreme」から。外観は従来の車両(N700系)と大きく変わらないが、全席に電源コンセントを装備するなど車内環境はレベルアップ。まだ日が浅く運行本数は少ないが、狙って乗りに行った鉄研会員もいたようだ。