ライフ

陰謀論に染まった人や「俺のコロナ論」を語る人をどうあしらうか

緊急事態宣言発令から一夜明け、職場などに向かう人たち(東京・品川駅=時事通信フォト)

緊急事態宣言発令から一夜明け、職場などに向かう人たち(東京・品川駅=時事通信フォト)

 近頃、ウイルスとの闘い以上に難しさを感じてしまうのが人付き合い、ではないか。コラムニストの石原壮一郎氏がコロナ禍のコミュニケーションについて指摘する。

 * * *
 新しい年になっても、新型コロナの感染拡大はますます勢いを増しています。のんびりなタイミングで中身も中途半端な印象は否めませんが、政府は7日に東京、埼玉、神奈川、千葉の一都三県に対して「緊急事態宣言」を再発令しました。

世の中が不安に包まれている状況が長く続いているせいか、人と人との関係が何だかギスギスしています。周囲の人とささいなことでぶつかったり、ニュースや他人を見て腹が立つことが増えたり……。あなたにも身に覚えがあるのではないでしょうか。ネットやSNSでも、どうでもいい熱い論争がいつも以上に繰り広げられています。

 衝突や軋轢をかわして心を穏やかに保つのも、コロナ禍における重要な“戦い方”のひとつ。悪気はないんだろうけど「面倒臭いこと」を言われたときに、どう無難にあしらうか。あらかじめイメージしておきましょう。

【ケースその1】陰謀論に染まった人をあしらう

 知り合いが座り気味の目つきで「政府が発表する陽性者の数は信用してはいけない。じつはこういう裏があって……」「マスコミはこういう意図で嘘ばかり報じていて……」といった類のことを熱く語ってきました。そりゃまあ、何事にも多少の裏事情はあるでしょうけど、言っていることが極端だし矛盾と突っ込みどころに満ちています。

 うっかり反論したら、さらに面倒なことになるのは確実。まともに取り合えば取り合うほど、不愉快な気持ちもふくらんでしまいます。その人には、そうやって陰謀論にすがらずにはいられない理由があるのでしょう。

「へえー、いろんな考え方があるんですね」

「なんか難しくて、ボクの頭では理解できそうにありません」

「○○さん、勉強家ですね」

 場の状況や相手との力関係によって、この3つのどれかを繰り出しておきましょう。もちろん、自分の心の平穏を保つために、その後は徐々に距離を置くことも大切です。「ああ、この人はやがてまわりに誰もいなくなるんだろうな」と、他山の石にしつつ同情の目を向けてしまうのも一興。ちょっと気の毒ですが、自業自得なので知ったこっちゃありません。

【ケースその2】「俺のコロナ論」を語る人をあしらう

 さっきと似てると言えば似てますが、感染対策の効果や今後の感染拡大の見通しについて、さも「俺だけは真実を知っている」と言いたげな口調で、持論を熱く語る人が後を絶ちません。しょせん素人のくせに、しょせんネットの情報を拾い読みしただけのくせに、なぜそんなに自信満々になれるのか不思議です。

 面と向かっての場合は、さっきの3つのセリフを活用しましょう。自分のSNSの投稿に対して、この手の人がこの手のコメント(「これこれこうしない限りダメなんです」系)をしてきた場合は、やり取りを読んでいる第三者の目を意識しつつ、もうちょっとおちょくりの要素を入れたいところ。

「なるほど、そう来ましたか。勉強になります」

「いろんな方がいろんな根拠でいろんなことをおっしゃってますよね」

「○○(本業や前からの趣味)だけじゃなくて、医学にも詳しかったんですね」

 察しがいいとおちょくられていることに気付きそうですが(とくに3つ目)、陰謀論よりムキになられる可能性は低いでしょう。万にひとつぐらい有益な情報があったとしても無意味に心乱されるデメリットのほうがはるかに大きいので、すべて聞き流すというスタンスで何ら問題はありません。

関連記事

トピックス

都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
中日ドラゴンズのレジェンド・宇野勝氏(右)と富坂聰氏
【特別対談】「もしも“ウーやん”が中日ドラゴンズの監督だったら…」ドラファンならば一度は頭をかすめる考えを、本人・宇野勝にぶつけてみた
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《体調不良で「薬コンプリート!」投稿》広末涼子の不審な動きに「服用中のクスリが影響した可能性は…」専門家が解説
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン