コロナ禍でステイホームを余儀なくされ、嫁姑関係がギクシャクしている人も多いはず。今回は、姑からの仕打ちに立ち向かい、イライラどころかスッキリしちゃったリアルエピソードをご紹介! 40才パート勤務の女性Aさんの実体験です。
* * *
嫌みばかり言う姑はオウム返しで撃退
洋食店を営む夫(42才)の収入が激減したのは2020年5月のこと。家賃の支払いもおぼつかなくなり、引っ越しをすることに。とはいえ、急なことだったので、次の家を見つけるまでの数か月、義実家で世話になることになりました。
周りの人を自分の言いなりにしないと気が済まない性格の姑とは結婚当初からそりが合わなかったので、数か月といえども同居するのは嫌でした。でも、背に腹は代えられません。案の定、引っ越し後すぐに私たちの行動に口を出してくるように。例えば、パートを増やそうと面接に行くときも、
「まぁ、おしゃれしてどこに行くんだか。亭主の仕事がないのにいい気なもんだ」
「コロナが流行しているのによく外出できるね。私たちを殺す気なんでしょ」
などと、嫌みを言ってきます。理由を説明しても聞いてくれないので、ただ文句を言いたいだけなのでしょう。あまりにうるさいので、無視をすれば、「誰のおかげで生活できていると思ってんの?」とキレて、こちらが謝罪するまで怒鳴り続けます。
ほどなくして、夫は休業中なのに店に行ったまま帰ってこなくなり、高校生の娘も部屋に閉じこもるように。そうなると姑の“口撃”はますます私に向けられるように……。
(このままでは、うつになってしまう)
そんな危機感を感じた私は、あることをひらめいたのです。姑は無視されるのがいちばん腹が立つようなので、姑の言うことに対してオウム返しで答えることにしたのです。
「おかず1つ作るのに何時間かかるのよ」と言われれば、「おかず1つ作るのに何時間かかるんでしょうねえ」と笑顔で答え、「なんなの、アンタ! バカにしているの?」と怒鳴られれば、「本当に私はなんなのでしょうねぇ? きっとバカなんでしょうね」と、困ったような顔で返す。
オウム返しをすればいいだけなので、考えてモノを言う必要もなく心を無にできるうえ、相手にイライラも与えられて一石二鳥。そのうち姑も、嫌みを言えば余計ストレスになるとわかったのでしょう。お小言が格段に減りました。
いまは小さいながらも新居に引っ越し、静かな毎日がいかに幸せか、かみしめながら暮らしています。
取材・文/前川亜紀
※女性セブン2021年2月4日号