番組改編は、女子アナにとって人気や実力といった真価を問われる厳しい機会だ。女子アナは「番組の顔」であるだけに、その顔が冴えなければ視聴率に直結し、すぐに首をすげ替えられてしまう。
続々と発表される4月改編の最大の目玉となったのが、大江麻理子(42)がキャスターを務める『ワールドビジネスサテライト(WBS)』(テレビ東京系)の時間変更だ。放送開始を1時間繰り上げ、22時スタートに。徳永有美(45)の『報道ステーション』(テレビ朝日系)に正面対決を挑んだのだ。
「『WBS』の“殴り込み”は、徳永さんにとって脅威でしょう。大江さんは癒やし系として人気が高く、カレンダーも発売されるほど根強いファンがいる。一方、徳永さんはブランクもあり、アナウンス技術に秀でているわけではない。『WBS』との直接対決で後れをとれば、木・金曜担当の森川夕貴アナ(27)に任せればいい、という話も出かねない」(女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏)
“朝の顔”も大きく変わり、とくに「朝8時」は最も熾烈な争いが繰り広げられる。フジは新番組『めざまし8』に『めざましテレビ』のキャスターを務めたエース・永島優美アナ(29)を抜擢。一方、他局は同時間帯を若手の“新エース”で固めた。
「長寿番組『とくダネ!』の後継番組でコケられないので、実力が確かな永島アナに任せた。ただ、日テレ・岩田アナはバラエティでのお笑い芸人との絡みもうまく、笑顔も“ジジ殺し”と評判なので、MCの加藤浩次さんとの化学反応が期待できる。テレ朝・斎藤アナも若いのに安定感があり、若手vs実力派の対決が見ものです」(丸山氏)
早朝ニュースも、フジの看板番組『めざましテレビ』に大抜擢された4年目の井上清華アナ(25)と、日テレ『ZIP!』の水卜麻美アナ(33)の「若手vsベテラン」争いとなる。
配置転換を飛躍のきっかけとできるか、それとも……。
取材・文/河合桃子
※週刊ポスト2021年2月5日号