少子化の一方で、大学進学率は上昇。文部科学省が昨年末に発表した「令和2年度学校基本調査」によると、大学進学率は過去最高となる54.4%になったという。
大学に入るのが当たり前という状況ができつつあるが、学歴が全てではないことは言うまでもない。学歴が高くなくても成功をおさめた人は、たくさんいるのだ。中卒で宰相まで上り詰めた田中角栄元首相(1993年逝去、享年75)や、高卒で巨万の富を築いた元ZOZOの前澤友作さん(45才)などは最たる例だろう。
彼らに共通するのは、早くから自分の能力を把握し、行動に移す力があったことだ。
俳優の杉浦太陽(39才)と2007年に結婚し、現在は4児の母として育児に励む辻希美(33才)は、12才で加入したモーニング娘。の活動が多忙を極め、高校への進学は早々に人生の選択肢から外したという。
「おバカタレント」としてテレビで振る舞うこともあった辻だが、勉強ができないことに劣等感を抱いたことは一度もないと明かす。
「母親になったいまは、子供の算数の宿題を丸つけするときに、頭で計算できないから、いちいちスマホの電卓をたたかなくちゃいけなくて面倒だと思うことはあります(笑い)。
でも、学校で教わる『勉強』と、社会で評価される『仕事』というのは、重なるようでまったく別物だと思うんです。もちろん仕事にもよりますが、算数をがんばって勉強すれば、仕事が成功するというわけではありませんから」(辻・以下同)
そうした経験から、宿題さえやっていれば、子供に勉強しろと口うるさく言うことはないそうだ。
芸能界では、お受験をさせて私立の学校に子供を通わせる親も多いが、辻にはそんなこだわりはまったくないと話す。
「決して私立の学校を否定するわけではないのですが、公立の小学校から中学、高校と進む過程で、それぞれ自分らしい道を選択して、いろんなことを経験して成長してほしいと思うんです。
私が高校生活を味わったことがないので、できれば子供には経験してほしいとも思いますが、たとえば『高校には行かずに芸能界に入りたい』というなら、反対はできない。そして、高校へ行かなかったことが失敗だったとしても、私はそれでいいと思っています。『子供にはラクな人生を歩ませたい』というお母さんもいると思いますが、私は子供にはどんどん失敗して、苦労も困難も経験して、そのうえで幸せになってほしい」