2021年の冬ドラマも、すでに中盤戦に差し掛かり、そろそろその評価がわかれてくるころだ。ここから視聴率を伸ばしていくドラマもあれば、逆に視聴率が下がっていくドラマもある。そんななか、今後の視聴者離れが懸念されているのが、『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系・火曜22時)だ。
舞台は、ファッション雑誌編集部。主人公は『恋つづ』で大ブレークした上白石萌音(23才)だ。その鬼上司に菜々緒(32才)、イケメン御曹司でカメラマンに玉森裕太(30才)、同僚の敏腕編集者に間宮祥太朗(27才)と勢いのある俳優陣を揃え、第3話までは視聴率11%台をキープしている。
「ファッション誌編集部の描き方に問題アリですね」と話すのはテレビ評論家・吉田潮さんだ。
「経費削減が叫ばれているこの時代に、カリスマ編集長をパリから呼ぶとか、リアリティーがなさすぎます」(吉田さん)
イラストレーターでドラマウオッチャーのタテノカズヒロさんもこう指摘する。
「メディア嫌いの染色家の作品を表紙に掲載できたら、広告料が5000万円期待できる……という設定に、どこにそんな景気のいい話があるんだとツッコミたくなります(笑い)」
『知ってるワイフ』(フジテレビ系・木曜22時)は、恐妻家の主人公(大倉忠義・35才)が過去にタイムスリップし、妻(広瀬アリス・26才)を学生時代のマドンナ(瀧本美織・29才)と入れ替えてしまうというストーリー。こちらは初回視聴率6.8%と、厳しいスタートとなった。
「夫婦関係がとげとげしすぎて、見るのがツラいと思った人もいたのでは。少なくとも夫婦で一緒に見るのは難しい。男の人は自分が責められているような気分になってしまうだろうな」(漫画家・テレビウォッチャーのカトリーヌあやこさん)
今回、取材で話を聞いたドラマ関係者の表情は心なしか曇り気味。どの現場でも新型コロナの影響で、今クールの撮影は苦労が絶えなかったという。
「月に数度のPCR検査と毎朝の検温、出番以外でのマスク着用と、感染者が出ないよう気をつかうことばかり。ケータリングは頼めないから、冷たいお弁当を“黙食”しています。楽しみだった差し入れも禁止ですしね」(ドラマ関係者)
※女性セブン2021年2月18・25日号