国際情報

中国でイヌやネコをネットで福袋販売 動物愛護団体から抗議

生きている動物を数日間も箱に閉じ込めるなんて…

生きている動物を数日間も箱に閉じ込めるなんて…

 中国ではインターネットショッピングのサイトで、イヌやネコなどペットの販売が始まったが、イヌやネコなどを「ペットボックス」に入れて、宅配業者が購入者に届けるというサービスについて、動物愛護団体が抗議活動を行っていることが分かった。

 愛護団体は、「生きている動物を購入者に届けるまでの数時間なり数日間も箱に閉じ込めて運ぶのはあまりにも無慈悲な行いだ。これは業者ばかりでなく、購入者も同じだ。3歳の子供を福袋にいれて運ぶことを考えてみれば、いかに残酷なことかわかるはずだ」などと批判の声を上げている。香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が報じた。

 この小動物のネット販売は中国の春節(旧正月=今年は2月12日)に合わせて始まったもので、日本のデパートで正月に販売する福袋セールにヒントを得たもの。

 売り出されているのは、イヌ、ネコのほか、ハムスターやウサギ、カメなどで、1匹10元(約160円)から1000元(約1万6000円)までまちまちだ。購入者は希望する動物は選べるが、イヌならブルドッグやプードルなど、ネコでもペルシャ猫やシャムなどの種類は指定できない。さらに、毛の色、大きさ、年齢なども選ぶことができない。どのようなイヌやネコが届くかは、「届いてのお楽しみ」というわけで、「福袋サービス」と名付けられている。

 このサービスを利用した一部の購入者からは「届いたとき、福袋の中は糞尿だらけで、すぐに捨てた」とか「想像したのとまるで違う種類のネコが届いたので、捨ててしまった」「宅配業者に言って送り返してもらった」などの声が上がっているという。

 これについて、広東省の動物保護団体はホームページ上で、「宅配用の箱に入れて、ネコやイヌ、ハムスターやウサギなどの小動物を運ぶのは残酷だ。生き物を何時間も閉じ込めるのは動物虐待だ。すぐにやめてほしい」と批判の声明を発表している。

 サウス紙の投書欄でも、「中国の文化程度を示す悲しいできごとだ」、「金さえもうかれば、動物の命はどうでもよいのか」、「だから中国は文化程度が低いのだ」などの批判の声が出ている一方で、「このような出来事が報じられると、すぐに『中国対西側文明国』との対比で論じる人が多いが、それでは西側諸国では動物に人間同様の市民権を与えているのか」などと、中国批判に反発する声も一部には出ている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月14日に弁護士を通じて勝田州彦・容疑者の最新の肉声を入手した
《公文教室の前で女児を物色した》岡山・兵庫連続女児刺殺犯「勝田州彦」が犯行当日の手口を詳細に告白【“獄中肉声”を独占入手】
週刊ポスト
宇宙への憧れを持つ大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平が抱く“宇宙への憧れ” 野口聡一さんに「宇宙人っていますか?」と質問、チームメイトと宇宙談義に花を咲かせることも
女性セブン
チョン・ヘイン(左)と坂口健太郎(右)(写真/Getty Images)
【韓国スターの招聘に失敗】チョン・ヘインがTBS大作ドラマへの出演を辞退、企画自体が暗礁に乗り上げる危機 W主演内定の坂口健太郎も困惑
女性セブン
第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
「SUNTORYドリンクスマイルBAR」
《忘年会シーズンにこそ適正飲酒を》サントリーの新たな取り組み 自分に合った “飲み“の楽しさの発見につながる「ドリンク スマイル」
NEWSポストセブン