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田中将大が復帰した楽天 「生え抜きvs西武組」の対立に拍車も

田中将大の復帰が楽天投手陣にどう影響する?(写真/共同通信社)

田中将大の復帰が楽天投手陣にどう影響する?(写真/共同通信社)

 プロ野球2021年シーズンのキャンプで話題をさらっているのが、ニューヨーク・ヤンキースから8年ぶりに楽天に復帰した田中将大(32)だ。

「オフに田中の自主トレに参加する松井裕樹、辛島航、釜田佳直など“田中組”の選手が“間近で投球術を見られる”と熱を上げている」(楽天担当記者)

 ただ、喜んでいる選手ばかりではない。昨年、最多勝を獲得した涌井秀章(34)はその筆頭だ。

「キャンプ初日から、投手陣で唯一捕手を座らせて投げ込み、開幕投手へ猛アピール。練習後に田中について聞かれると、“彼に負けないようにやっていければと思っている”と敵愾心をむき出しにしています」(同前)

 涌井は過去4度の最多勝を獲得。田中はシーズン24連勝の記録があるが最多勝は2回。だが、推定年俸は田中の9億円に対し、涌井は1億6000万円と大きく水をあけられている。

 2人のライバル争いは、チーム内にくすぶる「生え抜きvs西武組」の対立に拍車をかけるという。

「昨年までGMとして石井一久監督は涌井、岸孝之、牧田和久、浅村栄斗と西武から主力選手を引き抜く一方で、平石洋介元監督、三木肇前監督と2人連続で更迭したことで生え抜きの選手との間には距離がある。田中は生え抜き組、涌井は西武組の象徴的な存在で、両輪がうまく回らないと、チームがバラバラになる可能性がある」(同前)

 野球評論家の江本孟紀氏も懸念を口にする。

「田中がローテーションに加わってチームがうまく回ればいいが、逆にダメな場合もある。田中一人こけることでバタバタと倒れていく可能性もある。微妙なライバル関係が生まれてくるとそういうことが起こる。今年は戦力以上にチーム内の人間関係が順位に大きく影響を及ぼすのでは」

※週刊ポスト2021年2月19日号

涌井秀章は西武組の象徴的な存在(写真/共同通信社)

涌井秀章は西武組の象徴的な存在(写真/共同通信社)

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