新型コロナウイルスの感染者を悩ませているのが「後遺症」だ。脳や心臓に異変をもたらす「血管損傷」や味覚・嗅覚の異常、脱毛や目の充血、体重減少なども報告されている。また、他人が確認できる後遺症としては発汗も挙げられる。昨年4月に感染した俳優の石田純一氏(67)は、感染前にはなかった量の汗を実感していると話す。
「今はそれ以外に後遺症というのはほとんど感じていないのですが、汗は増えたように思います。寝汗が多くて、グッショリとパジャマが濡れるくらい汗をかくようになりました」
欧米など各国で報告されているのが「コロナのつま先(Covid toes)」と呼ばれる後遺症だ。
「足の指先などに、“しもやけ”のように皮膚が赤く膨れあがる症状が続くことがあると、イタリアなどで報告されています。米マサチューセッツ総合病院の研究チームの調査でも、感染後に湿疹やじんましんなど、皮膚の炎症が長期にわたって続く人がいることが明らかになっている。コロナで血栓ができ、血流が悪化したことが原因ではないかと指摘されています」(医療経済ジャーナリスト・室井一辰氏)
コロナ完治後も、髪や目、皮膚に現われる後遺症。短期間で見た目が大きく変化すれば、心理的なストレスにもつながる。そうしたこともあって、コロナから回復後にメンタルの不調を訴える例も少なくない。
※週刊ポスト2021年2月19日号