2月5日、2020年のギョーザ購入額の全国ランキングが発表された。激戦を制して1位に返り咲いたのは浜松市(静岡県)。昨年、首位を奪還した宇都宮市(栃木県)は2位に終わった。
「そもそもギョーザの本場として有名なのは宇都宮市でしたが、2007年に浜松市が独自の調査をもとに『消費量日本一』をアピール。以来、両者は毎年激しく“本場”を競い合うようになり1位と2位にずっと君臨し続けています」(全国紙社会部記者)
争われるのは、総務省の家計調査の中にある「1世帯(2人以上の世帯)あたり年間のギョーザ支出金額」。スーパーなどで売られる生ギョーザや焼きギョーザが対象で、飲食店で提供されるギョーザ(テイクアウト含む)や冷凍食品は除外される。
2020年の支出額は浜松市3766円、宇都宮市3693円と、わずか73円の僅差だった。
この「2強」をあと一歩のところまで追いつめたのが宮崎市(宮崎県)だ。
上半期の中間発表でトップに立った宮崎市は、最終的に3670円でトップの浜松市に96円及ばず3位となったが、ダークホースとして「ギョーザ戦争」を大いに盛り上げた。宮崎市ぎょうざ協議会会長の渡辺愛香氏が語る。
「宮崎は元々、生ギョーザを買って自分で焼いて食べる文化があり、生ギョーザ専門販売店が多い。100世帯当たりの年間購入頻度は全国でダントツです。
昨年上半期は、『マツコの知らない世界』(TBS系)で宮崎ギョーザが取り上げられ、コロナの巣籠り消費と相まって売り上げがさらに伸びました。
宮崎は農畜産県で肉や野菜が豊富にあり、市民はそれぞれ好きな具材を使って自由にギョーザをつくります。日常に馴染んでいるぶん各家庭によって食べ方も様々で、夜中に持ち帰って冷めた餃子を、翌朝みそ汁に入れて食べる人もいます」