長引くコロナ禍で、家族が自宅で過ごす時間が増加し、これまでにはなかった軋轢が生じ、夫婦関係が危機的状況になるケースも少なくない。
ただ単に喧嘩をするくらいならまだマシだが、コロナ禍で不倫が発覚するという最悪の事態もありうる。実際に、夫の不倫を発見したのは、パート勤務の38才女性Aさん。しかも、Aさんが妊娠中のことだったのだ──。Aさんが自身の体験を明かす。
* * *
夫(40才)の不倫は、いとも簡単にわかりました。だって、食事中はもちろん、トイレやお風呂にまでスマホを持ち込み、ニヤニヤしながらずーっと眺めているんですから。「リモートワーク中だ」なんて、言い訳をしていましたが、たまの出勤日に香水をつけて出るようになったので、もうアウトだと……。
実はこのとき、私は妊娠8か月だったんです。あまりの怒りに離婚も考え、まずは証拠集めをすることに。とはいえ、夫の職場に知り合いもいないし、探偵にお願いするにもお金がない。そこで考えたのは、お弁当にメッセージを残すこと。これなら、相手の女性にも私にバレていることが伝わり、なんらかのアクションをとるはずだと思ったんです。
まずは、のりで「知ってるよ」の文字を作り、白米の上にのせてやりました。帰宅すると夫はすぐ、
「これなんだよ、どういう意味だよ」
と突っかかってきましたが、私は、
「あなたの方がよくわかっているんじゃない」
と突き放して無視。
そして2日目は、「会社にバラス」、3日目は、「訴えてやる」、4日目は猫と泥棒の絵をのりで作ってのせておきました。
その日の夜、夫は帰るなり、土下座して謝ってきました。なんでも、最近入ってきた派遣女性の教育係をしているうち、キスをする仲にまでなったのだとか。深い仲になる前に、その派遣女性が、お弁当を見て危険を察知。「奥さんに愛されているんですね」と、あっさり去っていったのだそう。
さすがにその後、香水は封印し、夫も謝ってきたので離婚は踏みとどまりましたが、街中でふと同じ香りをかぐと、いまだに怒りが込み上げてきますね。
取材・文/前川亜紀
※女性セブン2021年3月18日号