ライフ

眠くなる花粉症薬を常用することのリスク 認知機能低下の危険も

aa

花粉症用の薬で注意すべきこととは(写真/GettyImages)

 全国各地で続々とスギ花粉のピークを迎えている。東京都福祉保健局によると、都内の花粉症人口は全体の48.8%にもなる。毎年さまざまな花粉対策が話題になるが、もしその方法が間違っていたら、むしろ悪化させることになるかもしれない。

「眠くなる花粉症薬」は認知機能を低下させる

 すぐに症状を抑えたいときは、薬をのむのが最善手。しかし、その選び方は重要だ。

 そもそも、花粉症の症状は、スギやイネ、ハンノキなど、花粉が鼻腔内の粘膜に付着することで体内に抗体が作られ、それによってヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されるのが原因だ。

 最もスタンダードな花粉症薬は、このヒスタミンをブロックする「抗ヒスタミン薬」というもの。日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野教授の大久保公裕さんが解説する。

「ヒスタミンは、体ではじんましんや血管の拡張といった炎症反応の原因になります。その一方で、脳では作業効率や記憶力を上げるなど、よい作用をもたらします。

 抗ヒスタミン薬の中でも、のむと眠くなるものは、成分が脳のヒスタミンまでブロックしているのです。この古いタイプの薬は、常用すると認知機能が下がる危険性もある」(以下同)

 つまり、副作用で眠くなるような花粉症薬は、長くのみ続けるべきではないというのだ。

 処方薬にはこうした副作用が出にくいものが多いため、用法・用量をきちんと守れば問題はない。

「ドラッグストアなどで市販薬を購入する場合は、『スイッチOTC』と書かれているものを選ぶといい。これも抗ヒスタミン薬ではありますが、成分が脳血流関門を通らないため、眠気や認知機能の低下といった副作用が起こりにくいのです」

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン