国内

東日本大震災・液状化被害の教訓 長期断水を想定してトイレの準備を

長期断水の準備を(イラスト/世島アスカ)

長期断水の準備を(イラスト/世島アスカ)

 首都直下地震や南海トラフ地震など、いつ巨大地震が起きてもおかしくない日本列島。被害を最小限にするには、東日本大震災での経験を活かし、備えておかなければならない。

 大地震が発生した場合、被害が及ぶ範囲はとても大きくなる。東日本大震災では、甚大な被害を受けた東北だけでなく、千葉県浦安市は市の面積の86%が液状化した。東北の被害の陰で注目されなかった被害のリアルを紹介する。

 液状化現象とは、ゆるく堆積した砂の地盤に震動が加わることで、地層自体が液体状になる現象をいう。この影響で上下水道が破裂し、17日間、断水生活が続いた。

 著書に『明日、地震がやってくる!』(KADOKAWA/エンターブレイン)などがある漫画家・イラストレーターの世鳥アスカさんはこう言う。

「飲み水は、給水車が来てくれたので、1日2回、梅酒用のふた付き瓶を持って汲みに行っていたのですが、困ったのがトイレ。震災の翌日には、近所に仮設トイレが設置されたのですが、テントのような簡単なつくりで、排泄物を袋にため込むタイプ。くさくて使うのに抵抗がありました」(世鳥さん)

 このとき役立ったのは携帯トイレ。だが、1週間分がすぐになくなったという。

「苦肉の策として、室内トイレにゴミ袋を2枚重ね、中にペットシーツを敷いて用を足しました。ペットシーツは吸水力が高く、大活躍でした」(世鳥さん)

 止まって困るのはガスや電気よりも水であり、特にがまんのできないトイレ問題は深刻だ。必ず準備しておこう。

※女性セブン2021年3月25日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
板倉東洋大前駅Pの駅情報。1日平均乗降客数は2023年度で3,404人(東武鉄道HPより)
《大学名を冠した駅名は大学が移転したらどうなる?》東洋大学と北海道医療大学のキャンパス移転で、駅名を巡る「明暗」
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン