どこまでも続く上り調子は、単なる「いま人気の芸人」というステージを完全に突破した。霜降り明星の勢いに、かつてのダウンタウンやナインティンナインを思い出す人々は少なくない。彼らがお笑い史にその名を刻みつけ、末永くテレビの第一線を走り続けるためには、あとひとつ何が必要なのか? お笑い評論家のラリー遠田氏は、それは「代表作」だとにらんでいる。
「霜降り明星の2人は、それぞれが圧倒的な才能とセンスを持っている上に、仕事に対する意識が高く、これまでにも十分すぎるほどの実績を残してきました。
これから彼らが国民的な人気芸人になるために必要なのは、代表作となるようなバラエティ番組を持つことだと思います。ダウンタウンなら『ダウンタウンのごっつええ感じ』や『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』、ナインティンナインなら『めちゃ×2イケてるッ!』のように、歴代のレジェンド芸人は代表作となるような人気番組を持っていました。
番組が当たるかどうか、スタッフに恵まれるかどうかというのは運の要素もあるし、時代の空気にも左右されるので、簡単に上手くいくわけではありません。でも、霜降り明星が今後そういう番組を手がけることができれば、その人気はさらに飛躍的に伸びていくはずです」
4月からの新番組は、霜降り明星の代表作となりうるか。
◆取材・文/原田イチボ(HEW)