夫がちょっと薄くなってきたら「それ、なんとかしたら?」とズバッと言えるのに、いざ自分のことになると悩んでいてもなぜか口にできない薄毛。これまで男性ほど広く知られてこなかった女性の薄毛について、原因や治療法が少しずつ明らかになっている。「クレアージュ東京 エイジングケア クリニック」院長の浜中聡子さんが解説する。
【1】薄毛患者の過半数は50代以上「この10年で2.5倍に急増」
「髪の太さやコシは、恵まれた人でも30代後半がピーク。以降は衰え、特に40才前後で多くの人が急激に実感します」(浜中さん・以下同)と話すように、クリニックを訪れる患者の約9割は40代以上で、過半数を50代以上が占める。
「抜け毛が増える、地肌が透ける、など悩みや程度は千差万別。10年ほど前は薄毛や抜け毛といえば男性というイメージが強く、治療の認知も進んでいませんでしたが、女性が外に出る機会も増え、治療の認識が広まってきたこともあり、患者さんの数は年々増加しています」
【2】「コロナ抜け毛」に悩む人が増えている
いま相談件数が激増しているのがコロナ抜け毛。
「コロナ禍における髪の毛の変化についての専用相談窓口を昨年10月に設けたところ、設置以来、100件以上のご相談がありました」
環境の変化によるストレスや、運動不足、生活習慣の乱れ、また感染による後遺症など要因はそれぞれ。ここ1年の抜け毛の原因は、加齢ではなくコロナのせいかもしれません。