芸能

高田文夫が振り返る 大滝詠一は“演芸・ラジオの巨人”でもあった

高田文夫氏が大滝詠一にまつわる思い出を振り返る

高田文夫氏が大滝詠一にまつわる思い出を振り返る

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、生年月日が1か月違いという“音楽の巨人”、大滝詠一にまつわる思い出をつづる。

 * * *
 日本の音楽シーンの中で最も名盤と思われるのが大滝詠一の『A LONG VACATION』。1981年の発売から40周年という事もあって、NHKのBSやらニッポン放送で特番。あのはにかんだような笑顔が忘れられない。

 1948年、私が生まれた1か月後に大滝は生まれた。“音楽の巨人”ぶりは誰しもが認めるところではあるが、“演芸の巨人”“ラジオの巨人”でもあった。膨大過ぎるその知識には、めまいすら覚えた。

 日本の若者文化を塗りかえた「ビートたけしのオールナイトニッポン」と「オレたちひょうきん族」がスタートした1981年、『ロンバケ』は世に出た。1989年私の昼のラジオがスタートすると、生放送中でも「あの曲は○○の方がいい」とか「誰々の漫才のことも言わなくちゃ」など年中アドバイスをもらっていた。同じ年に生まれた大衆芸能好きという同類の匂いを感じていたのだろう。

 ある日「福生の私の家に来ませんか?」とお誘いをうけた。えっ!? 伝説とも言える福生の米軍ハウス、大滝の基地へ行けるのか。「まず手土産は何にするか」これを東京人の私は考えた。

 折角逢えるんだから喜んでもらえるものをと三日寝ずに考えた結果、先物買いの大滝ならこいつらの事は好きだろうと、若き“浅草キッド”の二人を手土産に訪れた。「お口に合いますか、どうですか」と若手の漫才コンビを差し出すとひと言「さすが。私の大好物!」と喜んだ。きけば大阪でキッドがやっているマニアックな番組までチェック済みだった。これは1992年の7月16日のこと。

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
《病院の中をウロウロ…挙動不審》広末涼子容疑者、逮捕前に「薬コンプリート!」「あーー逃げたい」など体調不良を吐露していた苦悩…看護師の左足を蹴る
NEWSポストセブン
運転中の広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
《広末涼子の男性同乗者》事故を起こしたジープは“自称マネージャー”のクルマだった「独立直後から彼女を支える関係」
NEWSポストセブン
北極域研究船の命名・進水式に出席した愛子さま(時事通信フォト)
「本番前のリハーサルで斧を手にして“重いですね”」愛子さまご公務の入念な下準備と器用な手さばき
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(写真は2023年12月)と事故現場
《広末涼子が逮捕》「グシャグシャの黒いジープが…」トラック追突事故の目撃者が証言した「緊迫の事故現場」、事故直後の不審な動き“立ったり座ったりはみ出しそうになったり”
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
【広末涼子容疑者が追突事故】「フワーッと交差点に入る」関係者が語った“危なっかしい運転”《15年前にも「追突」の事故歴》
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
「全車線に破片が…」広末涼子逮捕の裏で起きていた新東名の異様な光景「3kmが40分の大渋滞」【パニック状態で傷害の現行犯】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン