延期決定から約1年。黄金に輝く大きなトーチの横で、聖火の入ったランタンを高く掲げたのは、お笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきお(46才)と富澤たけし(46才)だ。
3月25日、福島県双葉郡楢葉町で行われた聖火リレーの出発式典に出席した2人。故郷・宮城県を走る伊達が「きれいになった被災地も、まだ全然立ち入ることのできない場所も見ていただきたい」と東北への思いを述べると、富澤は「今日、森さんはいないんですか」と、五輪・パラリンピック組織委員会の会長を辞任した森喜朗氏(83才)に触れ、笑いを誘った。
和やかな雰囲気でかけ合いが続いたが、実はこの式典の直前に、伊達は大きな試練を乗り越えていた。
「この数日前に、膀胱がんの手術を受けていたのです。式典では被災地の現状やランナーが注目されるべきだから、それよりも前に病気が報じられたら、自分に注目が集まってしまうかもしれない──そう危惧した彼は、極秘で手術を受け、退院後も情報管理を徹底していました」(芸能関係者)
伊達が病気を公表したのは式典の翌日だった。膀胱がんが見つかったのは2月で、幸いにしてステージ1の早期発見。手術は3月中旬に都内の病院で行われた。約1週間の入院を経て、順調な経過をたどっているという。自身のブログで、手術について明かすと、多くの芸能人が反応した。
「ナイツの塙(宣之)さんは、体を気遣って禁煙をすすめるメールを送ったとか。以前、自身が入院したときに伊達さんからお見舞いのメールをもらったという爆笑問題の田中(裕二)さんも、ステージ1でよかったと胸をなで下ろしていました」(テレビ局関係者)
早期発見できたのは、血尿というサインを見逃さず、すぐに病院へ行ったからだ。CT検査では異常が見つからず、膀胱にカメラを入れて検査したところ、2cmほどの腫瘍が見つかったという。
「手術は全身麻酔で行われたのですが、尿道に管を入れる処置は麻酔なしで行われたとか。『人生でいちばん痛かった』と周囲に話していました」(前出・芸能関係者)
大事に至ることなく、出発式での大役も果たしたが、周囲からはこんな声があがっている。
「あんな生活を続けていたら、そりゃ、病気にもなりますよ」
実は伊達の体は、血尿が出る前から、異変を知らせるサインを送っていた。
「風呂に入るたびに鼻血が出ると本人は笑いながら話していましたが、笑い事じゃないですよね」(前出・芸能関係者)