コントの日本一を決定するお笑いコンテスト『キングオブコント』が初めて応募資格を改定し、2021年の大会より“即席ユニット”が出場可能となったことが話題を呼んでいる。果たして即席ユニットにはどのような強みがあるのだろうか。
即席ユニットといえば、昨年開催された『M-1グランプリ』で準優勝に輝いたピン芸人ユニット・おいでやすこがの活躍を挙げることができる。グランプリの最終決戦では、壊れたラジオのように誕生日ソングをアレンジして歌い続けるこがけんに、おいでやす小田が必死でツッコミを入れるネタが笑いを誘った。
もともとピン芸人として活動していたおいでやす小田とこがけん。2019年に開催されたピン芸人のためのコンクール『R-1ぐらんぷり(現・R-1グランプリ)』で知り合った2人は、同年の『大宮ツッコミNo.1選手権 第1回グランドチャンピオン大会』でくじ引きで即席ユニットを結成、そのままチャンピオンの座を勝ち取った。
手応えを感じた2人は即席ユニットを継続し、同年の『M-1グランプリ』にも出場。惜しくも3回戦で敗退したものの、翌2020年2月には公式YouTubeチャンネルを開設、あくまでもピン芸人同士でありながらユニットというスタイルで活動を続けていった。チャンネル登録者数は2021年3月現在4万人を超えている。
もちろん、ピン芸人が即席でユニットを組んでコントを披露すること自体は新しい試みではなく、これまでも様々な芸人がチャレンジしてきている。有名どころでは1980年代に小堺一機と関根勤が組んだコサキン、または今田耕司と東野幸治によるWコウジなどが知られている。
バラエティ番組の企画で即席コンビが誕生することもある。例えばダウンタウンがMCを務める『史上空前!!笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ』(TBS系)では、様々な芸人が相方をシャッフルすることで、普段はお目にかかれないような即席コンビによるコントが披露される。同番組は昨年、6年ぶりに特番が放送されて話題を呼んだ。