開幕前から球界の注目を一身に集めたのが、阪神のドラフト1位・佐藤輝明(22)だ。オープン戦では新人歴代最多の6本塁打を放ち強烈にアピール。開幕6戦目(4月1日現在)までに2本のホームランを放ったものの、3連続三振を喫するなどムラのある打撃も目立ち、打率は低空飛行を続けている。
阪神OBの藤田平氏は、レギュラーシーズンに入って各球団が徹底した“佐藤シフト”を敷き始めたことが影響しているという。
「ヤクルトは佐藤が打席に入るとショートが二塁ベースの後方、セカンドが一塁側に大きく寄る“佐藤シフト”を敷いた。新人にシフトを敷くなんて聞いたことがない。佐藤が打って阪神が盛り上がることをそれだけ警戒しているのでしょう。その影響か、佐藤はオープン戦に比べ余裕がなくなり、懐の深いバッティングがあまり見られなくなっている」
巨人も佐藤を徹底マークしているという。
「左打者である佐藤の攻略には、左投手の起用がカギになる。31日の広島戦では左投手の床田寛樹(26)に1打席で2度もバットをへし折られた。巨人もこれを見て、楽天から移籍してきた中継ぎの高梨雄平(28)や育成から支配下登録された高木京介(31)らサウスポーを“佐藤潰しのワンポイント”として起用するのでは、という情報も聞こえてきます」(巨人番記者)
野村克也監督時代、阪神は“松井秀喜キラー”としてサウスポーの遠山奨志をワンポイント起用し結果を残した。今度は巨人がリベンジするか。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号