やはり巨人と阪神が強いとプロ野球は盛りあがる。両チームとも2021年シーズンは好調なスタートを切っているが、なかでも現在、阪神は外国人選手が絶好調だ。開幕3連戦で5番・サンズ(33)が3本塁打と大当たり。3番起用のマルテ(29)も本塁打を放った。
この状況で矢野燿大監督が悩みそうなのが、新型コロナウイルスの影響で入国が遅れていた追加合流の外国人選手たちの扱いだ。
阪神では昨年の韓国リーグで47本塁打、135打点の二冠を獲得したスイッチヒッター・ロハス(30)と、同じく昨年の韓国リーグで、最多勝(20勝)と最高勝率(9割9厘)の二冠に輝いたアルカンタラ(28)が、ようやく4日に来日した。
「阪神はすでに一軍登録5人のうち4人の外国人出場枠を使い切っている。主軸であるサンズ、マルテだけでなく、守護神のスアレス(30)、先発ローテーションの一角のガンケル(29)も好調です。たとえロハスやアルカンタラが合流できても“居場所がない”という状況になりかねません」(スポーツ紙デスク)
対する巨人は、大リーグ通算196本のスモーク(34)、韓国時代に打率3割8分1厘・47本塁打・40盗塁をマークしたテームズ(34)など4人の外国人選手が3月29日に来日した。31日の中日戦で今季1号の先制2ランを放ったウィーラー(34)をはじめ、丸佳浩(31)や中島宏之(38)らが4日のPCR検査で陽性と判定。主力が大量に離脱するなか、一刻も早い合流が待たれる。
「スモークはファースト、テームズは外野を守る予定。しかし、来日から2週間の隔離期間が必要のため合流は早くても4月中旬でしょう。ちなみにテームズは韓国時代から東洋哲学に傾倒し、宮本武蔵の『五輪書』を愛読していたという異色のキャラクターです」(同前)
新外国人を待望する巨人と、その居場所に頭を悩ませる阪神。そのチーム事情は対照的だ。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号