中国の“長者番付”を作っている胡潤研究院は、世界で10億ドル(約1100億円)を超える資産を持つ女性起業家100人を発表。このうち、63%が中国人で、昨年に比べ4ポイント増加しており、これは第2位の米国の3倍に相当することが明らかになった。また、トップ10のうち、9人までが中国籍だった。
胡潤研究院が3月16日に発表した「2020胡潤世界女性起業家富豪ランキング」によると、5位に米国籍女性が入ったほかは、1位から4位と、6位から10位までが中国籍で、このうち3人が初めてトップ10に入り、9人の資産の合計は5800億元(約9兆円)に達する。
1位は製薬企業「翰森製薬」の鐘慧娟最高経営責任者(CEO、59)で、資産額は1060億元(約1兆6400億円)。夫の孫飄揚氏と合わせ「2020胡潤世界富豪ランキング」の第35位にランクインした。
2位は不動産開発「竜湖集団」の呉亜軍会長(56)で、資産額は990億元(約1兆5070億円)。呉氏は、昨年は1位だった。
スマホ部品製造「藍思科技」の周群飛会長(50)が3位で、資産額は660億元(約1兆円)。
4位は電子部品製造「立訊精密」の王来春会長(53)で、資産額は580億元(約9000億円)で初のトップ10入り。
米国の建築材料卸業「ABC サプライ」のダイアン・ヘンドリックス社主(73)が5位。資産額は570億元(約8800億円)。トップ10の中で、唯一の“中国の以外の国籍”保持者となった。
6位には資産が同額で、3人が名を連ねた。電子部品製造「領益智造」の曾芳勤会長(55)。不動産開発「富華国際」の陳麗華会長(79)、石油化学「恒力集団」の範紅衛社長(53)の3人で、資産はいずれも530億元(約8200億円)。
9位は教育サービス「中公教育」の魯忠芳・株主(78)。資産額は500億元(約7800億円)。製紙業の「玖竜紙業」の張茵会長(63)が10位に入り、資産額は420億元(約6500億円)だった。