マリエ(33才)の発言が波紋を広げている──。マリエは4月4日、ライブ動画配信で10代の頃に島田紳助氏(65才)への性接待を求められた経験を告発。名前を出された出川哲朗(57才)や、お笑いコンビ・やるせなすの中村豪(46才)は釈明することとなった。たしかに芸能界では昔から枕営業の噂が絶えないが、一方で近頃、特に悪名高いのは声優業界だという。
「背景には、声優業界特有の事情があります。あまり知られていませんが、声優の世界には音響制作という存在がいます。これは声優事務所とアニメ制作会社をつなぐ役割を果たす会社で、キャスティング権やギャラの決定権を持っています。なので、声優よりもかなり強い立場にあるんですよ。音響制作会社の幹部が声優に枕営業を強要するのは、最近でもよく聞く話です」(アニメ業界関係者)
声優ブームが後押しし、声優志望者は増え続けているが、活躍できるのはほんの一握りの選ばれた人だけ。厳しい競争に晒されながら、少しでも出番を増やしたいと思う若い女性の熱意に付け込んだ、非道な行いが横行しているというのだ。ある関係者が、知人の声優Aさんが迫られた実態を語る。Aさんは、世界的な人気アニメでも活躍し、映画化されたアニメの声優もしている人気声優だ。
「あるテレビ局のアニメが決まった際に、音響制作会社の社長さんから『○○(ほかの声優名)は体の関係込みでやってるよ』『奴隷にもならないで他人の金で仕事もらうって、調子に乗ってない?』と露骨な連絡が来ていたそうで、戸惑いながらも、なんとかやり過ごしたと言っていました。Aさんに声をかけた人物のほかにも、仕事を発注したら体の関係になれるのが当たり前と思っている音響制作の人は珍しくありません」
そうした事態に異を唱えた人気声優も過去にいた。マリエと同様、ライブ配信中に、枕営業を強要されたが断った過去があると告発したのだ。断った人はそれを公の場で語れるが、自らの夢の代わりに強要を受け入れてしまった人はどうだろうか。心に蓋をして受け入れたのに、何の見返りも得られなかった人は、後悔を抱いたまま泣き寝入りするしかないのだろうか。