学校は、時代とともに変わりゆくもの。親世代が通っていた小中学校と、現役の子供たちが通う小中学校では、見える景色も異なるのだ。昭和の学校にあって令和の学校から消えたものもあれば、逆に令和の学校で登場したものもある。そういった、小中学校の変化を紹介する。
◆3学期制→前・後期に
3学期制から2学期制に移行する学校が増加。
「9月下旬から10月上旬を前後の区切りとし、そのタイミングで通知表が渡されます。通知表が渡されない夏休みに、保護者のかたは少し不思議な感覚があるようです」(小学校教諭A)
◆皆勤賞がない
1日も休まずに登校した子供を表彰する皆勤賞も、導入している学校の方が少数派に。各家庭の事情に寄り添い、「学校を休むことは必ずしも悪くない」としている。
「無理に登校して体調を崩したり、ほかの生徒に感染させてしまったら怖いので、コロナ禍に皆勤賞がないのは賛成」(小2保護者)
◆ぎょう虫検査がなくなった
粘着性のセロハンテープを肛門周辺に貼り付けて、寄生虫の卵が産み落とされていないかを調べるぎょう虫検査は、2015年度限りで廃止。
「かつては結核と並ぶ国民病ともいわれた寄生虫症ですが、衛生環境がよくなり、検査をする必要がないくらい激減。発見率が1%に満たないことから廃止となりました」(中学校教諭B)
◆カエルの解剖がなくなった
昭和世代には当たり前の、理科の授業で行うカエルの解剖実習だが、動物実験に反対する声を受けて取りやめる学校が急増している。
「解剖自体は禁止されていないので、学校や教師の判断で実習を行うことが可能です。ただ掲載を控えた教科書もあったり、海外からも批判の声が上がるなどしているので今後は廃止の方向へいきそうです」(中学校教諭B)