まるで以前からずっとそこにいたように、お茶の間になじみ、愛される存在。朝の情報番組『めざまし8』の顔に抜擢されて約1か月が経つが、その安定感は抜群だ。誰からも好感を持たれる彼は、生活スタイルが一変しても“ブレない軸”を持っていた──。
年間250日、朝4時起床の生活に「視聴者とともに番組を作りたい」
番組が始まって3週間。夜明け前の暗闇の中、4時50分、フジテレビの通用口にグレーのロングコートをまとって颯爽と現れた。
「夜は遅くとも10時半には寝て、朝4時に起きて、4時半には家を出る生活です。ドラマや舞台に出る役者の仕事だと、予定が定まらない状態で、早く起きることはなかったですね。でも始めてみれば、これはぼくのライフサイクルに合ってるかもしれない、って。早ければ9時に寝てしまうこともありますよ(笑い)」
3月29日から谷原は『めざまし8』(フジテレビ 8時〜9時50分)のメーンキャスターを務める。「先週よりはだいぶ慣れた」と言うが、「影響の大きさについては日々、実感が強くなる」とか。
局に入るとすぐに当日の朝刊を抱えて控室に移動し、メイクと着替えを済ませる傍ら、ニュースをチェックする。その後は放送開始の直前まで、プロデューサーや出演者らと打ち合わせが続く。番組で取り上げる内容や、進行の流れなどを確認し、谷原も積極的に意見する。
「この番組は、視聴者に一方的に情報を伝えるのではなく、相互にやりとりをして一緒に作り上げていく番組だと思っているので、放送中にいただくツイッターの声をリアルに番組内で反映させたいと思ってやっています。でも全体の進行や解説者のかたがたとのやりとりなど、気を配るところがたくさんあってなかなか難しいですね。ボードが出てしまうと、やっぱりボードの情報に集中してしまいますし」