そうしたなかで、5月場所を前に関係者を驚かせる出来事が起きた。元・時津海の長男・坂本一博と次男・正真が新弟子検査を経たうえで、時津風部屋ではなく立浪部屋に入門することになったのである。
「これによって元・時津海は、時津風部屋に対して気を使う必要がなくなったと考えられる。白鵬の『間垣』株取得の情報がにわかに真実味を帯びてきた」(後援会関係者)
もちろん年寄名跡を継承するためには、年寄資格審査委員会で承認を経て、理事会で最終承認を得る必要がある。「このハードルは高いが、協会ナンバー2の尾車親方(元大関・琴風)が来年4月に65歳の定年を迎えるのをはじめ、来年の理事選では執行部のメンバーが大幅に若返ると見込みだ。八角政権も継続できるかわからない」(担当記者)という状況が、白鵬に追い風となる可能性もある。相撲協会と白鵬の“大一番”は、土俵の外で本番を迎えることになる。