結婚はしてもしなくてもいい時代になった。そんな中でも、ネットをはじめとする婚活サービスを利用する男女は増えている。新型コロナウイルスの感染拡大によって、恋愛・結婚の意向がさらに高まった割合は約4割という調べもある(婚活実態調査2020、リクルートブライダル総研調べ)。その婚活において、女性が重要視するといわれるのが男性の「年収」だ。とはいえ、スペックだけで人を判断する時代でもないはずだ。婚活を始めた年収1000万以上の男性──婚活「強者」に起きたことをリポートする。
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「10年愛」を実らせて結婚したものの、離婚した理由
「バツイチの40歳。中年太りで見た目は平凡。婚活は難航すると思ってたんですが、やってみたらモテ期? というほどで、嬉しいやら困るやら……。ただ、肝心の結婚には至っていないというか、むしろ遠ざかっているんですけど」
と、苦笑いする夏樹(なつき)さん(仮名)。コロナ禍のなか、昨年から婚活を始めた。きっかけは、地元で暮らす母親が倒れたこと。3兄弟の末っ子で、これまで独身で気ままにやってきたが、老いていく母の姿を見て自らの将来を考え、家族が欲しいと思うようになったという。
行動力はあるほうだ。婚活サイトに登録し、オンラインの婚活パーティーにも参加するようになると、女性からのアプローチが来るようになった。
「いいね、とか、お誘いのメールが、一日10通とか20通とか。もちろん、とりあえず押してみた、くらいの適当な人もいるんですけど、けっこう若い女性からも来るんですよね。さすがに20代はいないんですが、30代前半とか、いますね。で、写真見るとみんなけっこうかわいいんですよ。えっ? 俺でいいの? って(笑)」
というのは、夏樹さんは、モテるタイプではなった、という自己認識があるからだ。夏樹さんの恋愛遍歴を振り返ろう。
京都で生まれ育った夏樹さんは、関西の有名私立大学を出て、関西で就職、高校時代の同級生と25歳で結婚した。彼女は、夏樹さん曰く“クラスで一番の美女”で、10年愛を実らせての結婚だった。夏樹さんは高校・大学とサッカーに打ち込んできたスポーツマンであると同時に、実家が飲食店ということもあって、料理の腕はプロ並み。一生懸命に尽くして、初恋の相手とゴールインした。
にもかかわらず、離婚することになったのはなぜか。