スポーツ

松山英樹と大谷翔平 世界で成功できる肉体改造と柔軟性の秘密

世界で通用する肉体はどう違うか?(2020年の大谷翔平。写真/AFLO)

世界で通用する肉体はどう違うか?(2020年の大谷翔平。写真/AFLO)

 日本人として初めてマスターズを制した松山英樹と、MLBでも二刀流を実現しつつある大谷翔平。世界最高峰のスポーツシーンで大活躍する彼らに注目すると、「体が大きくなった」ことに気づく。かつては世界との体格差を補うため、日本人は細かい技術で闘うなどと言われたが、いま世界の舞台で闘うためには、日本人も世界基準のパワーが必要不可欠となっている。

 昨年2月のMLBスプリングトレーニング(ST)に筋骨隆々の姿で現われ周囲を驚かせた大谷。体型はその後も維持しており、今年のSTでは体重102kgだった。この時点でMLB挑戦時からは5kg、日本ハム入団時からは16kg増量だが、現在はさらに巨大化しているようだ。5月3日、大谷に本塁打を打たれたレイズの投手・グラスノーは試合後、こう証言している。

「僕は104kgだけど僕よりはるかにデカいよ。絶対109kg以上あるはずだ」

 今や他のメジャーリーガーをも驚かせる体格なのだ。また松山も、日本ツアー時代より約10kg増量。マスターズ初出場の頃(2011年)と比べると約20kg増となる肉体改造に成功した。

 ゴルフは競技の性質上、パワーよりテクニックが重要だと考えられがちだが、それは大きな間違いだ。R&AとUSGAのレポートによると、ここ20年で主要ツアーの平均飛距離は約20ヤード伸びた。それに合わせてコースも伸び、500ヤード超えのパー4も珍しくない。実際、マスターズが開催されるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブは全長7445ヤードにもなる。飛距離を稼げなければ勝負にならないのだ。

 世界で闘うにはパワーが不可欠という時代。大谷も松山も最先端のトレーニングや食事指導により、効果的に筋肉をつけ体重を増やしてきた。だが闇雲に体を大きくするばかりでは、ケガのリスクを孕む。プロ野球・オリックスの山岡泰輔投手のパーソナルトレーナーを担当する、野球パフォーマンスアップのスペシャリスト・高島誠トレーナーが解説する。

「筋肉をつけた結果ケガをするのは、筋肉で可動域が狭くなっているのに、無理して以前と同じ動きをしようとするからです。軽自動車にF-1のエンジンを載せたからといって速く走れるわけではなく、足回りなどを強化しなければ車体が耐えきれず壊れてしまいますよね。それと同じで、筋力トレーニングをして“出力”だけ上げても意味はなく、人間も“足回り”を強化しなくてはなりません」

関連キーワード

関連記事

トピックス

フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《離婚後も“石橋姓”名乗る鈴木保奈美の沈黙》セクハラ騒動の石橋貴明と“スープも冷めない距離”で生活する元夫婦の関係「何とかなるさっていう人でいたい」
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
新年度も順調に仕事を増やし続けている森香澄
《各方面から引っ張りだこ》森香澄、“あざとかわいい”だけじゃない「実はすごいアナウンス力」、「SNSの使い方はピカイチ」
NEWSポストセブン
4月7日、天皇皇后両陛下は硫黄島へと出発された(撮影/JMPA)
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン