ビジネス

1枚65円の「シャープマスク」がいまだに売れ続けている理由

累計生産2億枚を突破した「シャープマスク」

累計生産2億枚を突破したシャープの不織布マスク

 かれこれ1年以上に及ぶコロナ禍生活で、すっかり必需品となったマスク。一時は品薄になり値段が高騰した時期もあったが、現在は山積み状態で値段も落ち着いている。そういえば、昨年春に異業種参入で話題となった「シャープマスク」は今どうなっているのか──。ジャーナリストの山田稔氏がレポートする。

 * * *
 コロナ禍で迎える2回目の暑いシーズンが迫ってきた。すでに東京では夏日を記録し、外出中のマスクが鬱陶しくなる時季である。この1年間でマスクはなくてはならない存在となった。

 そういえば、昨年の春は全国的にマスク不足が深刻化し、ドラッグストアやスーパーでは、入荷した途端に売り切れるといった事態が日常化していた。そして、元首相の発案で1世帯に2枚配布された「アベノマスク」の評判は散々だった。

高額予算をかけた配布が顰蹙を買った「アベノマスク」

高額な予算をかけた配布が顰蹙を買った「アベノマスク」

 それから1年。マスクの供給は安定し、今では安い中国製マスクから、おしゃれな布マスク、高価な高機能製品まで、さまざまなマスクが手に入る状況になった。あの品薄の狂乱の日々が嘘みたいだ。

再び「不織布マスク派」が増加

 さて、最近はどんなマスクが人気になっているのか。アマゾンの人気ランキングを調べてみた(5月12日時点)。

(1)「超快適マスク プリーツタイプ 30枚入(日本製PM2.5対応)」(ユニ・チャーム)/1436円~
(2)「GOOD MASKスポーツ用マスク 冷感 ひんやり 3枚組」(GOOD MASK)/1390円
(3)「アイリスオーヤマ 30枚3個セット 普通サイズ やわらか丸耳ひも」(アイリスオーヤマ)/1584円
(4)「アンダーアーマー スポーツマスク ブラック 1枚」/1797円~
(5)「日本製マスク しっとり抗菌タイプ 洗える4サイズ×9カラー 1枚入り(HYPER GUARD)/1155円

 上位はともに国内メーカーの不織布マスクとなっている。アイリスオーヤマの90枚入り1584円だと、1枚当たり17.6円だ。

一時は1枚100円前後まで跳ね上がった不織布マスク

一時は1枚100円前後まで高騰した不織布マスク

 使い捨ての不織布マスクは昨年のマスク不足時には、販売価格が1枚当たり100円と高騰した時期もあった。それに比べると最近では、最安値でみると、1枚当たり3円程度のものまで出回っている。価格的にはずいぶんと手ごろになってきている。

 最近は何回も洗って使える利点やファッション性の高さから、ウレタンや布マスクも人気だが、感染防止効果(吐き出し飛沫量、吸い込み飛沫量)をめぐり、不織布マスクのほうが高いとのシミュレーション結果が報道されたこともあり、再び不織布マスクを常用する人が増えている。

関連記事

トピックス

(左から)豊昇龍、大の里、琴櫻(時事通信フォト)
綱取りの大関・大の里 難敵となるのは豊昇龍・琴櫻よりも「外国出身平幕5人衆」か
週刊ポスト
セ・リーグを代表する主砲の明暗が分かれている(左、中央・時事通信フォト)
絶好調の巨人・岡本&阪神・サトテルと二軍落ちのヤクルト村上宗隆 何が明暗を分けたのか
週刊ポスト
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《広末涼子逮捕のウラで…》元夫キャンドル氏が指摘した“プレッシャーで心が豹変” ファンクラブ会員の伸びは鈍化、“バトン”受け継いだ鳥羽氏は沈黙貫く
NEWSポストセブン
過去に共演経験のある俳優・國村隼(左/Getty Images)も今田美桜の魅力を語る(C)NHK連続テレビ小説「あんぱん」NHK総合 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
《生命力に溢れた人》好発進の朝ドラ『あんぱん』ヒロイン今田美桜の魅力を共演者・監督が証言 なぜ誰もが“応援したい”と口を揃えるのか
週刊ポスト
大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
NEWSポストセブン